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《こぼれ話①》ヴァルナってなに?
インドのお話では当たり前のように、よくでてくるヴァルナ。
現代ではカースト制と言われることが多いのですが、ヴァルナ自体を理解しておくと今後の話がわかりやすいと思うので先に説明しますね!
【ヴァルナ】
バラモン(祭祀をする役割の人)
クシャットリヤ(戦士としての役割の人)
ヴァイシャ(商いをして経済を回す役割の人)
シュードラ(労働者の役割の人)
ヴァルナというシステムは、上記の4つの役割に人々を分類することです。
バラモンの人の子供はバラモンになるし、ヴァイシャの子はヴァイシャでした。ただし大まかにわけると4つであり、実際には更に細分化されて多数のヴァルナがありました。
バラモンの素質がある人の子供は、そのバラモンの素質を受け継ぐからです。とはいえ、まったく素質がないと思われる人は、たとえバラモンの子であってもバラモンであってはならない、と書かれていることもあります。
ヴァルナを直訳すると「色」。
要は単純に色分けするように役割分担しているということ。
つまり理解するのに大切なのは、本来役割に上下関係はない、ということです。
だって色分けですからね。
赤は一番強いとか、黄色は悪い色とか。そんなことないですね。
単純に違う色、というだけです。
得意な仕事、役割をそれぞれが責任を持って行いましょう、というのが本来のヴァルナ。
けれども、それを外国の人がカースト制といい縦割りとして優劣を加えたために、少し違った意味に捉えられるようになってしまった。
そして、残念ながら、そういったずれた認識がいまだ世界に浸透しているのです。
バラモンの子はバラモンなので、バラドヴァージャ仙というバラモンの子であるドローナは、バラモンです。
アルジュナたちは、王族であり戦士でもあるのでクシャットリヤです。
ドローナが、以前宿敵ドゥルパダに、「貧しいブラフミン!」と呼ばれたのを覚えていますか?
ブラフミンは、バラモンのこと。
確かに、ヴァルナは、色分けであり優劣はないはずですが、
そういった理(ことわり)が分からない人はこんな発言をするものもいたのです。
どの時代もいますよね、、、もちろん、今も。
現代日本の社会で言ったら、大体がシュードラで(私も含め)、ヴァイシャの人は世の中の一握りの人になるかと思いますが、だからヴァイシャが偉いのかというと別にそういうわけではありません。
製品を作れない工場長(ヴァイシャ)だけいても意味がありません。工場を動かす沢山の工場員(シュードラ)がいてこそ初めて工場の意味が生まれます。たくさんの役割があり、だからこそ世界が成り立つのです。
ヴァルナは今後もよく出てきますので、是非軽く頭の中に入れておくことをお勧めします。
次回もこぼれ話的内容です。
エーカラヴャという人が出てきます!お楽しみに!
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