ナラティブ絵本をはじめた理由と自己紹介
「その人らしい生活」「強みを引き出す」
訪問看護師として、在宅で療養される方とそのご家族様が「その人らしく生活すること」を目標に、日常生活の援助やカウンセリングなどの心理的支援を行っておりました。
在宅医療の現場で、病気と向き合い、困難を乗り越えるプロセスをサポートした経験から、その方の「強み」を引き出すこと、その「強み」を最大限活かすことが大事だなと感じておりました。
「セルフケア」の向上
産業保健師としては、働く人のメンタルヘルス、生活習慣病予防に関する「セルフケア」をサポートしておりました。
うつ病などのメンタル疾患、糖尿病などの生活習慣病のいずれにおいても「セルフケア」が重要であり、「その人らしく生活する」ためには、健康促進要因である「セルフケア」の向上が欠かせないと考えるようになりました。
ネガティブな経験に意味を見出す
その後、大学院で「リラクセーション」や「セルフケア」の研究に取り組みました。
セルフケア研究では、アンケート調査で次の内容を確認できました。
①困難と向き合い、その経験に「生きる意味」を見出すこと
②困難を乗り越えるためには「健康」が必要な資源であると認識すること
③ ①②の要因が「生活を整えるという行動」、すなわち「セルフケアの向上」につながること
「ナラティブ絵本」事業の立ち上げについて
大学院で研究をしながら大学教員として教育現場で仕事をしておりましたが、両親の介護をきっかけに、退職し、この度「ナラティブ絵本」事業を立ち上げました。
絵本を選んだ理由は3つあります。
1.子どもの頃の夢が「漫画家」
絵を描くことや工作が好きで、小学生の頃は、ミニ漫画本を作って、友達に見せたりしながら遊んでいました。
絵を仕事にと思っておりましたが、両親の反対があり、看護職という職業を選択しました。
看護の仕事は、奥が深く、やりがいを感じておりましたが、「カウンセリングと絵本づくりの組み合わせが、心の安定につながる」ことを確認できたため、「ナラティブ絵本」事業を立ち上げ、皆様の幸せのお手伝いをさせていただいております。
「ナラティブ絵本」をプロデュースするという立場で、看護の経験を通して培ったスキルを活かし、子どもの頃の夢を叶えたいという思いで活動しております。
また、私自身は叶えることができませんでしたが、この事業を通して、絵本作家などの仕事を目指している方の夢を叶えるお手伝いができれば、とても嬉しく思います。
2.叔母が作る「オリジナル絵本」
幼少期に可愛がってくれた叔母が、オリジナル絵本を作成していました。
数年前に再会した際に、叔父の退職記念に作成した絵本を見せてくれました。
叔父が、やりがいをもって、楽しく仕事をしている様子を物語にしており、あたたかい絵で表現されていました。
一般的に、定年退職後の老年期は、人生を振り返り、人生のまとめをしていく時期です。
しかしながら、身体面の衰えなどからネガティブな感情を抱きやすい時期でもあります。
自分の人生で大事にしてきたことなどをテーマとした絵本は、老年期を健やかに過ごす一つのツールとして有効ではないかと考えました。
3.望む未来を「絵」として描く
私自身、20歳代後半に出産・育児を経験し、仕事と育児の両立について悩んでおりました。
もともとは、ネガティブ思考で、予期的不安が増強して動けなくなるタイプでした。
そのような時、コーチングに出会い、「ワクワクするような目標設定」、「悩むより行動!」が重要であることを学びました。
その後、セルフ・コーチングの効果か、多くの方とのご縁やチャンスに恵まれ、当初、設定した目標を達成することができました。
これまでの経験やカウンセリング業務を通して、目標である望む未来を「絵」として描くことが重要であると感じています。
絵本に、望む未来を「絵」として描くことで、自然とその目標に向けた生活・行動につながっていくと思います。
屋号「ナラティブひろば」の意味
「ナラティブ絵本」事業を通して、将来的には「ナラティブ」というキーワードをもとに、自分の物語を語る場作りができたらと考えております。
どうぞよろしくお願い致します。