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弱小大学で研究を継続することの難しさ

何度か書いているように私が勤務する大学はいわゆるFランといわれるところで、研究業績はあまり求められません。とはいえ大学的には「教育だけでなく研究も頑張ってます」的な姿勢は崩していないので、ありがたいことに大学から研究費を頂けます。そこは本当に恵まれていると感謝しています。

私が以前にいたところは金銭面ではすこぶるシビアでした。電気代水道代も研究費からバッチリ引かれるので、とにかく節電節電と先生方があちこちの部屋の照明とエアコンを消しまくっていたくらい(苦笑)。今の大学は光熱水量は各研究室に請求が来ないので、そうなると意識が緩くなるせいか、照明もエアコンも常にツケッパーな先生もいたりします。それもそれでどうかと思うけど。

そんなわけで一人でこじんまりした実験をするなら外部資金に頼らなくても案外なんとかなったりします。そうはいっても個人に割り当てられる研究費はあくまでも「こじんまり」なので、ガツッとした機器は絶対に買えない。

さて、学会が近づいてきて、その「こじんまり」した研究成果を発表すべく現在しこしことプレゼン準備中です。

ふと、とある解析をしてその図も入れようと思い立ったのですが、考えてみるとその解析には専用のソフトがいるのです。以前いたところでは日常的に使っていたので、そのソフトさえあれば分単位で終わる解析なのですが…。

よくよく調べてみると、そのソフトは一本で約40万でした!!。そうか以前のところは機関で買っていたんだよなあ。こじんまりした研究費ではとても手が出ません。

というわけで午前中いっぱいかかって、フリーのソフトで出来る方法はないかと悪戦苦闘していたのですが、いいところまではいくのに最後にエラー画面が出てきたりして結局うまくいかず(原因不明)。プレゼン的には「補足」的なものなので、まあ、なくてもいいか、と涙を呑んで断念することにしました。

似たような研究をしている方が他にも何人かいらっしゃるのであれば、何人かでシェアするという形で買えるのかもしれないのですが、みんな分野がバラバラなんですよね。弱小大学ということは教員も少ないので、その少人数でいろんな分野をカバーする=みんな分野が違う、ということなのです。

人間関係のしがらみがないというのは最高の利点ではあるのですが、ソフトだけでなく機器や試薬の貸し借りも出来ないというのも難しいところ。