永遠


 そこにいるあなた。 そう、そこのあなたに聞きたいことがあるの。 あなたの個性は何?










 色んな僕がいる。

 男の子の僕。
 女の子の僕。
 リアコをしてる僕。
 病んでいる僕。
 随筆家の僕。
 写真家の僕。
 夢を叶えようとしている僕。

 でも、こんなに僕が沢山いるのに僕自身には個性が無い。 無いと言うよりかは見つけきれてない。 それが枷となり僕を邪魔する。



 あなたもきっといると思う。 たくさんのあなたが。 いや、絶対にいる。 断言出来る。 そして、あなた自身にも個性がある。

そして突然、話しかけてくるようになる。 耳を澄ませばね。





 「ねぇねぇ。」
ほら。 でしょ?
 「何で、僕達がおるのに個性が無いって思っとると?」
 「僕にも分からん。 でも無いのは事実やけん。」
 「いや、きっとあるよ! 一緒に見つk」
 「うるさい!!!!!」

 …

 ごめん。 ごめんね。 さようなら。





僕は音のなる扉を押し付けるように閉めた。


今はもう、その錆を取る人などいない。 誰も取ろうとしてくれない。 奥深いから誰も怖がって近付かない。 近付けない。

きっと、永遠にこのまま。

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