EIJUSOグループが実践する「ほめ育」とは?園長先生に聞きました【前編】
こんにちは、EIJUSOグループ代表の永嶋です。
先月、社内報noteでご紹介した「サンクスカード」の記事内 で、最後に触れた「ほめ育」。ほめ育財団が世界に向けて広げている活動です。
EIJUSOでは、外部講師をお招きし、ほめ育研修を実施。保育園の先生を中心としたメンバーが受講し、一部はインストラクター資格を取得するアドバイザー養成講座も受けました。
今月は、EIJUSOグループがなぜ「ほめ育」を導入したのか、「ほめる」力を身に付けたことにより得られた気づきや変化について、おうぎの森保育園の井上園長、つつじが丘認定こども園の西田園長に語ってもらいました。前編、後編に分けてお届けします。
EIJUSOグループが「ほめ育」を導入した理由とは
――ほめ育の講座を受講することになった背景についてお聞かせください。
西田:保育園で働く中で、先生たちの言葉遣いに気になる点がありました。ついつい、「~しちゃダメ」とネガティブな伝え方をしてしまっていて、子どもたちにとってあまり良いことではないよねと。プラス思考を育むことが大切だということで、代表が見つけてきてくれた「ほめ育」を実践してみようという話になりました。
井上:全体研修を受けたのが2019年1月。その後、年度をまたぎ5月ごろに実践編の講座、子どものほめ方を学ぶ講座と計3回受講しました。そこからさらに、私と西田先生を含めた4名がインストラクター資格を取得しています。
最初の「ほめ育」研修では「みんな号泣しました」
――研修は何人ぐらいが受けたのでしょうか。
井上:全体研修で累計200名以上が受講していますね。
――研修はいかがでしたか?
西田:最初の全体研修では、みんな大号泣でしたね(笑)「自分を振り返ってみましょう」という研修があり、これまでの人生を振り返り思いをはせていく中で、親や子どもなど家族、仕事仲間などさまざまな方のおかげで今の自分があることに気づかされたんです。感謝の念が湧いてきましたし、感謝が足りなかったなという反省もあり、わんわん泣いてしまいました。このステップを経ることで、自分を受け入れられるようになるんです。自分を受け入れられるようになると、他者を受け入れられるようになる。そうして受容の心が生まれるんだなと感じました。
――西田さんも泣かれたのでしょうか。
西田:私も泣きましたね。研修ではシートがあり、感謝したい人に手紙のようなものを書くシーンがあったんです。そこで井上先生からいただいて。内容に感動しました。私は我が子に書きましたね。
井上:私は西田先生と夫に書きました。文字にしていくと、泣きそうになってしまいますよね。じーんときてしまいました。
――その後、5月に受けた「実践編」ではどのようなことを行ったのでしょうか。
西田:「ドリームボード」と呼ばれるものを作り、自分の夢や未来を描くワークを行いました。
井上:作ったドリームボードは休憩所など、みんなの目に見えるところに貼ったほうがいいと八田先生からアドバイスを受けました。他の人のドリームボードを見ることで、その人の想いややりたいことを知ることができ、会話のきっかけになりましたね。
西田:この研修のあと、3回目でようやく子どものほめ方を教わりました。
井上:「ほめ育」といっても、ただほめて伸ばすのではなく、その子ども個々人に合ったほめ方をしないと刺さらないよと教わりました。人間には「サン(太陽)」「ムーン(月)」「アース(地球)」の3タイプがいて、それぞれに適したほめ方があるんです。
<ほめ方3タイプ>
サンタイプ:お調子者。とにかく持ち上げて、シンプルにほめるのが◎。「すごいね!」「いいね!」が効く。「とりあえずほめる」
ムーンタイプ:形のないものを大切にするタイプ。誰かを大切にする、相手次第。「いつもほめる」
アースタイプ:自分次第、自分軸の強いタイプ。論理的。「~だから、すごいよ」と説明することが大切。「しっかりほめる」
井上:職員も診断してみたんですが、見事に3タイプに分かれたんです。しばらくブームになりましたね。「〇〇さんはサンタイプだもんね」など、共通言語ができるのがいいなと思いました。
子どもを見ていると、何となくどのタイプか見えてきます。これまでは、合ったほめ方ができていなくてうまくいっていなかった子もいたんだなと思いますね。しっかりほめてほしいタイプにとりあえずほめてしまうと、逆にやる気がなくなってしまうんですよ。3タイプを知ることで、先生たちも接しやすくなったんじゃないかと思います。
西田:このタイプに加え、「過程をほめましょう」とも教わりました。たとえば、「テストで100点!すごいね!」とほめると、100点を取った結果に対してのほめになってしまいます。そうではなくて、取るまでの努力をほめましょうということですね。
後編では、さいわい保育園の鈴木園長も加わり、園での導入の様子や変化についてご紹介します。