ギターウルフと教育
ギターウルフ。
昔から当たり前のように知っているバンド名だけど、改めて考えると最高にカッコいいバンド名。
なんか、もう強そう。ギターウルフのことなんて何も知らない人でも、このバンド名からあのビジュアルを想像できるのではないかとも思う。
そんな僕の愛してやまないギターウルフ、そして教育について。
まず、厳密に言うとギターウルフの楽曲は「聴く」ものではない。
スタジオ一発どり、収録中に弦が切れようともお構いなし、それよりもその熱や気合をそのまま真空パックで鮮度を保ち音源化されてるあの音は、聴くというより耳を経由して感情を燃やす作業の方が近い。ああ、なんてかっこいいんだギターウルフ。
そして、僕が提唱したいギターウルフについての提言は、
「ギターウルフは教育に良い」
ということだ。発酵してない納豆みたいな、無菌パックミュージックを聴かせておけば心優しい子に育つとお考えのそこの皆様、間違ってますよ。教育にはギターウルフが一番!! 、、、いや、ちょっと待ってください、少し話を聞いて。ね?
こう思うようになったのは、今から3年ほど前、故ビリーの故郷、群馬県館林市で行われたライブに行った時のこと。ちょうど、「LOVE&JET」がリリースされた時くらい。そのアルバムに収録されている「ボーリングイン高田馬場」の演奏中。
間奏にて、ギターを置くセイジ。代わりに手に持ったのは100円ショップによく売ってるポヨンポヨンのバスケボールくらいのゴムボール。何をするかと思えば、それを片手に握りしめ曲のテーマにあるボーリングの投球フォームを何回もやっているではないか!!!
それも、めちゃめちゃ真顔で、真剣に。
5分くらい続き、そのボールをやっとこさ客席に投げ込み、再びギターを手にして一言絶叫、
「ロケンロー!!」
この瞬間だ。
え?それのどこが教育にいいのか、だって?
まだわかんねぇのかこのアホ!
それは、「何事も全力でやり続けることの尊さ」だよ覚えとけ!!
選択肢が多い現代。手に入れようと思えばなんでも手に入るようになり、その反面なにを手に入れるべきかが分からなくなり彷徨う人が多いと思う。
お金?自由?やりたいことをやる?
そもそもやりたいことってなに?
そもそもそもそも、やりたいことをやらないとだめなの?
そんな目移りにくらくらし、何事も続かない自分がいた。おれはなにをすべきなんだろう。あいつはやりたいことやってそうだ。おれもなんかやらないとバカにされそうだ。そもそも、バカにされたくないからやることなんてやりたいことでもないんじゃないか、、、?
そんなグズな俺を、ギターウルフは100均のボール一つでぶっ飛ばしてくれた。
「うるせぇ。つべこべ言わずに、いまやるべきことを全力でやれ。」
そう言われた気がしたんだ。
語弊を恐れずに言うと、ずっと変わらず同じことをし続けているギターウルフ。
ただ、何千回と叫んでいるであろう「ロケンロー」を、手を抜いている所を一回も見たことがない。僕なんかよりずっとギターウルフを追いかけているおっさん連中も、そう思うだろう。その生き様に、令和にてみんなが忘れてきたダンディズムがあるとは思いませんか。
「うちの子、なんだか活力がなくて心配、、、。」
そうお悩みなら、今すぐAmazonでギターウルフ野音ライブのDVD買ってお子様に見せましょう。
なんなら義務教育にギターウルフを取り入れてもいいかもしれません。