長渕剛 ② 逆流
長渕剛を語るnote投稿の第二弾です。
今回はアルバム「逆流」とその近辺にリリースされたシングルをまとめてみました!まだまだ初々しさ満載の長渕青年です。
前作のアルバムからわずか8か月というスパンでのリリースですが、クオリティはさらに上がったアルバムとなっています。
シングルは3作品!「順子」はアルバム発売後のリリース!
1.祈り
収録曲
祈り
恋のランデブー
「恋のランデブー」はオリジナルアルバム未収録
2.春待気流
収録曲
春待気流
冬の海
このシングルなかなか完成度高いと思うんですけど、発売当初は全く話題にならなかったみたいです。そのためか、ライブでの演奏頻度も少なかったのですが2004年に行われた桜島オールナイトライブでいきなり「春待気流」のイントロが流れ、思いもよらない選曲に75000人の観衆は大歓声を上げます。これに手応えを感じたのか現在でも演奏頻度はかなり低いですが、2015年のツアーであるROAD TO FUJIの鹿児島アリーナではアンコール曲として演奏されてたりと、鹿児島×PREMIUMなライブではもしかしたら聞けるのかもしれません。
そしてカップリングの「冬の海」ですが、演奏率は高くないものの使われているコードからみて本人は結構気に入ってる曲な気がするんですよね。なかなか歌われない楽曲で日の目を浴びない期間が長かったですが、2021年、コロナ渦において行われた新しいプロジェクトであるYouTubeの企画である「Live on Live」において弾き語りが披露されました。これに衝撃を受けたファンは多いのではないでしょうか?
【長渕剛 Live on Live #6】American Cafe Live「はぁ~、歌いけねーなぁ」編 - YouTube
両曲ともオリジナルアルバム未収録
3.順子/涙のセレナーデ
収録曲
順子
涙のセレナーデ
長渕剛2枚目のアルバムである「逆流」の発売から半年後、有線で人気が爆発し、ファンからのリクエストで「順子」がシングルカットされました。長渕剛初の両A面シングルですね。発売当時、生放送の番組でこの曲の歌唱時に「間違ったらあたまからやり直しますんで、ひとつよろしく勘弁いただきたい。その前にちょっと水を」と言い放ち、歌い始めたはいいものの共演者から手拍子が起こると演奏を止め「これは失恋の曲なので手拍子は遠慮いただきたい」と周りの手拍子を止めたのであります。これがきっかけで長渕剛は生意気だと言われるようになってしまったわけですね。
1999年、「涙のセレナーデ」が渋みの増した本人によってセルフカバーされています。個人的には1999年バージョンのほうが好きです。
「涙のセレナーデ」はオリジナルアルバム未収録
長渕剛 2nd ALBUM 逆流
収録曲
風は南から
友への手紙
順子
素顔
男は女が必要さ
あんたとあたいは数え歌
ひざまくら
祈り
酔待草
逆流
前作のアルバムタイトルにもなっている「風は南から」から始まる長渕剛のセカンドアルバムです。このアルバムの印象としましては、骨太フォークという感じですかね。前作と比べると全体的に音の厚みが増しているように聞こえます。個人的にですが、このアルバムはギター1本で弾き語るのもいいですが、バンドを携えてのスタイルにするとかなり化けるのではないかと思っています。というのも、2017年のPREMIUM LIVEで披露された「友への手紙」、2014年ALL TIME BESTツアーでの「順子」、1997-1998年ふざけんじゃねぇツアーでの「素顔」、1988年NEVER CHANGEツアーでの「あんたとあたいは数え歌」など原曲に力強さを持たしたり、元の形から全く違う形にアレンジされたパターンなどそれぞれですがどれも好感触なんですよね。それはこのアルバムの持つ骨太さがバンドサウンドとマッチしているからだと思うわけです。CDの音源のままで演奏してほしい派のファンもたくさんいるわけですけど、ぜひとも思いきったアレンジでこのアルバムの楽曲を聞いてみたいなと思います。弾き語りがほとんどの「逆流」のバンドサウンドなんかかなり力強くなりそうな気もするんですけどね…
1.友への手紙
上京して苦戦している長渕剛が故郷を想い書いた手紙のような歌。デビューしたてでまだ右も左も分からない環境に苦戦する日々の中で、少しづつ状況が変わりつつある鹿児島?の友に対しての想いともう少し踏ん張らねばという思いが混じった歌です。弘明さんが結婚するくだりはなんか妙にリアルさを感じますね。「弘明たちが」ということは相手の方も知っている人なのですかね?
2.順子
有線放送で人気に火がつき、シングルカットされ大ヒットした曲。これまでの作風とは少し異色で、今でいうシティ・ポップのような立ち位置の楽曲であると言わています。付き合っていた人に夢を掴むまで待っててほしいみたいなことを言っていたのでしょうか?その間に相手は他にいい人を見つけてしまったという歌ですね。気持ちはわかりますが、あと2年は待たせすぎですね。笑
3.素顔
これまた名曲です。こっちがシングルカットされてもおかしくなかったんじゃないでしょうか?男女の心理を1番は女性目線で、2番は男性目線で歌い分けるという構成になっています。時代が流れても共感できる部分が多い曲なのではと思いますね。
4.祈り
切ない歌ですね。この曲も実話であるとされています。
東京で多忙な日々を送る中、大学時代に福岡で交際していた女性が上京していると聞き、月に一度会う関係性になっていましたが後日女性は事故死してしまいます。大切な人を亡くしてしまった経緯から作られた曲であり、初のライブアルバム「長渕剛LIVE」に収録されている中に、オリジナルアルバムには無い歌詞が付け足されて歌われています。これは、もともとあった歌詞ですがレコーディング時にカットした歌詞であるとされています。
5.逆流
一枚目のアルバムの最後を決意の歌で締めくくり歌手人生を歩みだしますが、2枚目のアルバムの最後も決意の歌で締めくくります。それも、以前よりもさらに強い決意で。これは「友への手紙」からも推測できますが、上京してから思い描いていた暮らしをおくれてないようです。その中でしっかりと自分を持ち生きていくことを力強く歌い上げています。ちなみに桜島オールナイトライブでのMCでも言っていましたが、この曲は19歳のころに作られた曲のようです。近年は弾き語りで歌われる頻度が多くなりつつありますが、時代が変わっても愛される歌を若いころに作っているのはすごいですね。
前作から音楽性はもちろんですが、曲を通して長渕剛がいる環境の変化も垣間見ることができます。それはシンガーソングライターとして実体験を基に作詞しているからこそだと思います。聞き込めば聞き込むほど長渕剛の人間が見えてくるわけです。それがこの人の良さだと思います。