熊野古道 中辺路 テント泊のススメ
この11月に中辺路を歩いてきました。感想は観光ルートと思って侮っていましたが、ガチの山歩きでした。また歩いている方は海外の方が8割以上で日本人が少ないことを悲しく思いました。その理由を推測するとまず宿泊する民宿などの予約が取りにくい、次にインバウンド対応か宿泊費が高めだと思いました。そこで今回は予約不要なテント泊を主体に歩いてきました。
本記事では中辺路のメーンである滝尻から那智大社までのテント泊の山歩きを紹介します。
前日に田辺に入りホテルやゲストハウスに泊まります。
できれば田辺駅の熊野古道案内所で『熊野古道めぐり地図帳』を入手することをお勧めします。
1日目
歩きは滝尻から近露のアイリスパークキャンプサイトまで15km程度です。
田辺駅から滝尻まではバス移動をお勧めします。もちろん田辺から滝尻まで歩くことも可能ですが25.6kmあるし車道歩きが多いです。また滝尻周辺には宿泊施設がないのでバス移動が必須になると思います。
(ちなみに私は滝尻の10km手前の下鮎川の民宿加茂に泊まり、翌日滝尻経由で近露まで歩きましたがテント場に17時到着でした)
滝尻の熊野古道館でルートの情報を入手することも可能です。
滝尻王子を参って、その裏から直ぐに急登の登山道が始まります。
喘ぎながら20分ほど登ると胎内くぐりと乳岩があります。その後30分程度で展望台まで来れば登りは終了です。ここから高原霧の里休憩所まで少しのアップダウンで歩けます。高原には星空の宿などの洒落た民宿もありゆっくりする方には良いところだと思います。
高原を過ぎると4時間弱は山の中なので昼には高原を出発することをお勧めします。近露手前の牛馬童子像は見逃さないようにしてください。
近露の村から宿泊先のアイリスパークは20分程度です。少し坂道を登って川を渡るとあります。バンガローや宿泊設備もありますが、広いキャンプサイトがあり自由にテントを張ることができました。温泉もありゆっくりできます。炊事棟もあるので雨でも食事の準備や食べるのには便利です。
アイリスパーク使用料 2300円 温泉付き
2日目
近露から熊野本宮大社から田辺川湯キャンプ場まで28kmで10時間程度掛かりました。よって、朝は早めの出発を推奨します。
継桜王子の脇にあるとがの木茶屋は藁葺きで付近も趣があります。
その後は山の中を迂回路があったりしますが意外としんどい山歩きです。
発信門王子を過ぎると景色の良い稜線の村歩きになります。
景色を楽しみながら歩くと熊野本宮大社になります。
世界遺産熊野本宮館で情報を入手したり、スタンプの証明書をもらったりしてから街のヤマザキで夕食の食べ物を入手しました。ここからキャンプ場までは4km程度で小1時間かかりました。
田辺川湯キャンプ場は、温泉はないので温泉に入りたい方はおとなしの里キャンプ場場をお勧めします。(私は勉強不足で田辺キャンプ場を利用しましたが人に聞いた話では温泉もあり良かったそうです)
田辺川湯キャンプ場
3日目
田辺川湯キャンプ場から請川経由で小口自然の家キャンプサイトまで(小雲取越)14kmで6時間程度です。今日は楽勝なのでゆっくり出発できます。
なだらかな登りを楽しむと百間ぐらからの眺望が綺麗です。
その後は緩やかな下りです。
小口には昼過ぎに到着するのでお風呂に入ったり広いキャンプサイトでくつろげます。買い出しは村の中に一軒の雑貨屋がありますが、カップ麺程度しかないので食通は事前に持っていくことをお勧めします。自然の家ではテント泊でもカップ麺用のお湯の入手や談話室の利用も可能でした。
小口自然の家 使用料1600円 お風呂付
4日目
小口から那智大社まで(大雲取越)は16kmで9時間程度でした。
最初の登りは700mの急登で胴切坂では何度となく止まってしまいました。
越前峠を越えるとホッとします。
船見茶屋跡の展望台から見る熊野灘は歓声が上がるほど素晴らしい眺めです。
4日間の山歩きしてきたことがより一層の感動になりました。
山を下り那智大社と那智の滝を見るとこの4日間の感動に包まれました。
ここからはバスで那智駅や那智勝浦に行けば山歩きは完了です。
那智勝浦のホテルや民宿に泊まって海の幸を沢山味わって帰りましょう。
以上、田辺と那智勝浦のホテルや民宿に泊まって、滝尻から那智大社までの3泊4日のテント泊の中辺路歩きのおすすめでした。
(ちなみに私は翌日新宮まで歩いて速玉大社をお参りして夜行バスで東京に帰りました)
詳細は私のヤマレコの記録とYoutubeを参照ください。
小辺路、紀伊路の記録もあります。