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【eiiconに出資したワケ②】日本全国にオープンイノベーションの浸透をーー地域課題の解決を推進するSpiral・ゆうちょ銀行がeiiconに期待することとは?

eiiconは2023年4月、MBOを実施すると共に資金調達も行いました。さらに、2024年4月にはシリーズA 1st クローズの資金調達を実施し、同年6月にはシリーズA 2ndクローズの資金調達を完了。日本全国へイノベーション創出手法を波及させるために、VC/CVCや個人投資家の皆様から支援をいただいています。

そこで、これまでに出資いただいた方々に【eiiconに出資したワケ】を伺うシリーズ記事を掲載。eiiconへの出資の決め手は何だったのか、eiiconの強みをどのように分析しているのか、今後eiiconにどのようなことを期待しているのか語っていただきます。

シリーズの2回目に登場していただくのは『ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund』を運営するSpiral Innovation Partnersの鎌田氏と、LPとしてファンドに出資しているゆうちょ銀行の野田氏です。地域課題の解決にテーマを絞って投資を行っている同ファンドは、eiiconの取り組みをどのように見ているのでしょうか。今後の期待と併せて語っていただきました。

「地域課題」に絞ったゆうちょの新しい法人ビジネス

ーーまずは『ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund』について教えてください。

鎌田氏 : 『ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund』は、スタートアップ投資を通じた地域経済への貢献を目的に設立されたファンドです。地域課題解決の推進を目指すスタートアップに投資することで、ゆうちょ銀行様の新しい法人ビジネス「Σ ビジネス」を加速させていきます。

「Σ ビジネス」とは、地域金融機関等の多様な事業者との連携・協業を通じた「共創プラットフォーム」を構築することで、新たな価値を創造していく取り組みです。今後はスタートアップ、事業承継等様々なテーマで積極的にエクイティ投資を進めることで、ゆうちょ銀行様ならではの地域経済活性化を図っていきます。

▲『ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund』のスキーム図(画像出典:同ファンドHP)。Spiral Innovation Partnersが手掛ける地域課題解決を推進するスタートアップ等への投資を行うファンドとなっている。同ファンドは2024年、Spiral Innovation Partnersとゆうちょ銀行の二人組合形式で共同で設立された。運用総額は約100億円。

ーーどのようなスタートアップに投資しているのでしょうか。

鎌田氏 : 「地域」をテーマにしているスタートアップです。地域のロールモデルを目指すスタートアップはもちろんのこと、東京など都市部に拠点を置きながらも、地域経済に貢献しうるスタートアップも含みます。

eiiconへの出資は『ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund』の1号案件となりました。その後も他のスタートアップへの出資を重ねながら、現在は計5社程度への出資を進めています。

ーーSpiral CapitalがCVCを支援している仕組みについても聞かせてください。

鎌田氏 : 厳密に言えば、『ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund』はCVCではありません。ゆうちょ銀行様にはLP出資者として関わってもらっており、投資の意思決定等のファンドの運用はSpiralが行っています。また、一般的なCVCはスタートアップとの戦略的な連携を目的に投資しますが、私たちは投資先の活動を通して地域課題を解決することをファンドの目的としており、ゆうちょ銀行との直接の連携を前提にはしていません。もちろん、地域課題の解決に向けて、投資後に事業連携をするケースもあると思いますが、それはマストではありません。

▲Spiral Innovation Partners 株式会社 ジェネラル・パートナー 鎌田和博氏

“着実な事業基盤”と“長期的なスケール”を兼ね備えたビジネスモデル

ーー鎌田さんには以前からeiiconがお世話になっておりますが、eiiconをどのように評価しているか、そして、今回の出資の決め手となった点をお聞かせください。

鎌田氏 : 大企業向けのコンサルティング事業とAUBAというプラットフォーム事業、その2つの事業が補完しあいながら成長している点を評価しています。コンサルティング事業は莫大なマーケティング費用をかけずとも一定の売上が見込めますが、爆発的な成長は見込めません。

一方でプラットフォーム事業はスケールすれば大きな売上を見込めますが、スケールするまでに時間を要します。着実に利益を生み出せる事業と、スケールが見込める事業、その両方を持ち合わせているスタートアップはそう多くありません。その点、eiiconは足元で基盤を固めながら大きくスケールする可能性も秘めています。

また、日本国内でのオープンイノベーションの浸透は必要不可欠だと思っているので、それをサポートするeiiconの取り組みは強く支持しており、今回の出資の決め手にもなっています。

ーー鎌田さんの視点から、eiiconが今後成長していくためには何が必要だと考えますか。

鎌田氏 : オープンイノベーションの”型”化です。これまで大企業に対してコンサルティングをしてきたことで、eiiconには膨大なノウハウが溜まっているはずです。しかし、それを同じように中小企業に展開しても事業は成長しません。

いかに eiicon内にそのノウハウを凝縮し、中小企業が自らオープンイノベーションを実践できるようにするかが、今後の課題だと思います。これまで、人が伴走して支援してきたことを、システムで提供できるようになれば、よりスケール感のあるビジネスを展開していけるでしょう。

オープンイノベーションによる地域企業の活性化を、共に目指したい

ーーこれからeiiconと共に、どんな取り組みをしていきたいか聞かせてください。

野田氏 : eiiconはまさに本ファンドの投資テーマとなる「地域の課題解決」を目指す企業だと感じており、共に地域の企業を支援していきたいと思っています。「∑ビジネス」は、全国に拠点を持つゆうちょ銀行が、地域の企業の皆様に資本性資金を提供しつつ、その後の成長に向けて伴走支援することを目指す取り組みです。その点、AUBAには地域の中堅・中小企業も数多く登録している中で、例えばそこから新たに投資先を発掘するような連携が考えられるかもしれません。

また、本ファンドの投資先をはじめ、東京に拠点を構えながら地域経済を支えるためのサービスを展開していく企業も多いと思われるため、それらの企業と地域の企業を繋げるための取り組みなども、何か連携できる部分があれば面白いですね。

▲株式会社ゆうちょ銀行 地域リレーション部門 投資事業推進部 グループリーダー 野田駿氏

ーーそのような取り組みをしていく中で、eiiconにどんなことを期待していますか。

野田氏 : eiiconが掲げているビジョンを、そのまま実現してほしいと思います。地方自治体や地域金融機関等と連携して、地域課題解決型のプログラムを数多く実施されておりますが、まさに本ファンドのフラッグシップになる取り組みとして応援しております。そうした取り組みを全国に展開していく中で、今は一部の大企業が行っているオープンイノベーションが全国に展開されたら素晴らしいです。

<写真左→右>
・Spiral Innovation Partners 株式会社 アソシエイト 水野翔氏
・Spiral Innovation Partners 株式会社 ジェネラル・パートナー 鎌田和博氏
・株式会社ゆうちょ銀行 地域リレーション部門 投資事業推進部 グループリーダー 野田駿氏
・株式会社eiicon 代表取締役社長 中村 亜由子
・株式会社eiicon 取締役副社長 富田 直


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