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【eiiconに出資したワケ①】「メンバーの層がとにかく厚い」CJS・藤田豪氏が語るeiiconの強みと今後の使命

eiiconは2023年4月、MBOを実施すると共に資金調達も行いました。さらに、2024年4月にはシリーズA 1st クローズの資金調達を実施し、同年6月にはシリーズA 2ndクローズの資金調達を完了。日本全国へイノベーション創出手法を波及させるために、VC/CVCや個人投資家の皆様から支援をいただいています。

そこで、これまでに出資いただいた方々に【eiiconに出資したワケ】を伺うシリーズ記事を掲載。eiiconへの出資の決め手は何だったのか、eiiconの強みをどのように分析しているのか、今後eiiconにどのようなことを期待しているのか語っていただきます。

シリーズの1回目として登場いただくのは、「Central Japan Seed Fund」(以下、CJS)の藤田豪氏にインタビューを実施。2023年4月のMBO時、そして2024年6月と二度にわたって出資していたただいたCJS・藤田氏は、MBOからの1年をどう評価しているのでしょうか。

▲Central Japan Seed Fund パートナー 藤田豪 氏
1997年、日本合同ファイナンス株式会社(現:ジャフコ グループ株式会社)入社。シードからレーターステージまでの投資、投資先各社での取締役就任、ファンド募集など手掛け、自動運転、AI、といった分野への投資を行ってきた。2018年、株式会社MTG Ventures代表取締役就任。MTGグループのコーポレートベンチャーキャピタルとして、これまで6,000人以上の経営者との出会いによって培われた視点をベースに、「VITAL LIFE」を実現するスタートアップへの投資を行ってきた。2022年、地域課題を解決するシード特化ファンド「Central Japan Seed Fund」設立。全国20社のローカルスタートアップへ投資実行。

LPとの距離が近いシード型特化ファンドCJS

ーーまずは「Central Japan Seed Fund」(以下、CJS)がどのようなファンドなのか、お聞かせください。

藤田氏 : CJSは地域課題を解決するシードスタートアップ特化型のファンドです。特徴は投資対象が中部地域に拠点を置くスタートアップが30%、残り70%は全国の地域・地方のスタートアップを対象としている点です。27社のLPと共に投資先のスタートアップを支援しています。

シード期のスタートアップは、お金だけでなく実証実験をする場所や人材など、求めているリソースも多岐にわたります。そのため、LPを募る際にも「お金を出すだけでなく、総合的に支援してほしい」とお願いしました。初めてスタートアップ投資をするLPも、私たちのその想いに賛同してくれた企業ばかりです。

▲Central Japan Seed Fundへの出資者(2024年2月現在 出典:https://mtgv.vc/press/835/

ーー他のファンドと比べて、どのような特徴がありますか?

藤田氏 : 一般的なファンドに比べて、LPと投資先スタートアップの距離が近いと思います。定期的にミートアップなどを開催しており、LPと起業家が直接会う機会を頻繁に作っています。

LPからすれば、自分たちのお金がどのようにスタートアップに投資され、投資を受けた起業家はどんな想いで事業を展開しているのか把握できるため安心でき、もっと応援しようという気持ちになって頂けます。出資後も密にコミュニケーションを取れるからこそ、積極的に支援してくれるのです。

出資の決め手となった「チームの強さ」

ーーeiiconの印象を聞かせてください。

藤田氏 : eiiconとは出資の話をする以前から付き合いがあり、よくeiiconが運営する新規事業創出プログラムやオープンイノベーションプログラムなどのメンターとして声をかけてもらっていました。森永乳業の「Mori “NEW”」やスポーツ庁の地域版SOIPの他にも、様々なプログラムに呼んでもらっていますね。

そのため、eiiconのみなさんとの面識があり、それが今回の投資判断の材料にもなりました。彼ら彼女らはとても忙しいはずなのに、みんな仕事を楽しんでいるんです。イキイキと働くeiiconのメンバーの姿勢はクライアントにも伝わっているのが端から見ていても感じて、「いい会社だな」と思っていました。

ーー出資の決め手は何だったのですか?

藤田氏 : チームの強さです。私たちが初めてeiiconに出資したのは、2023年4月にMBOをしたときのこと。当時の社員数は50人程度で、人材サービス大手のパーソルグループからスピンアウトをしてもほとんど退職者が出なかったのです。大企業からスピンアウトするのですから、普通なら不安を感じてチームを離れる人がいてもおかしくありません。

それでもほとんど辞めなかったのは、メンバーが代表・中村さんをはじめ経営陣を強く信頼しており、自主的に事業に取り組んでいた証拠だと思います。大抵、事業が失敗するのはビジネスモデルや技術ではなく、人に起因した問題が起きた時です。強いチームを作ったeiiconなら、今後も成長できると思い出資を決めました。

ーー出資に際して、懸念点などはありませんでしたか?

藤田氏 : 特にありませんでした。私たちは人を見て出資の判断をしています。そのため、経営陣だけでなく現場で働くメンバーのみなさんもよく知っていたので、安心して出資できました。

強いて言うなら、eiiconが運営する新規事業創出プログラムやオープンイノベーションプログラムは、多くの人的リソースが求められるため、上場に向けて組織を拡大できるかは検討しなければいけません。しかし、その点もeiiconは型を作って再現性を高め、順調に組織規模を拡大していたのでネガティブな印象はありませんでしたね。

東海支社発足によって東海地区で増す存在感

ーー2024年6月のシリーズA 2ndクローズ時にも出資してくださっていますよね。MBOから1年のeiiconの成長をどう感じているか聞かせてください。

藤田氏 : 最も成長を感じるのは、私たちCJSが拠点を置く東海エリアでのeiiconの存在感です。最初は2〜3人程度で始まった東海の拠点も今は社員数が3倍に増えていますし、東海地区のイベントなどではいつもeiiconのメンバーを見かけます。

そのフットワークの軽さと信頼度の高さから、東海エリアでも「オープンイノベーションと言えばeiicon」というブランドを確立しつつあると言えるでしょう。東海エリアを中心にスタートアップ支援している私たちから見て、eiiconが地域に浸透しているのを肌で感じますね。

ーーeiiconが手がける新規事業創出プログラムやオープンイノベーションプログラムの内容についても成長を感じますか?

藤田氏 : 毎年のように内容が改善されていて、PDCAが適切に行われているのを感じます。一緒に仕事をしていても、メンバー一人ひとりから「よりよいサービスにしていく」という姿勢が見られますね。メンバー全員の気持ちが一つになって動いているのは、本当に感心します。

また、再現性の高さも感じますね。年々、プログラムをメインで動かしている人が若いメンバーにシフトしています。若いメンバーが成長しているのはもちろんのこと、しっかり型を作って若くてもプログラムを動かせる仕組みを作っている点は素晴らしいと思います。

「地方でのオープンイノベーションの旗振り役に」eiiconに期待したいこと

ーー今後、eiiconと取り組んでいきたいことについてお聞かせください。

藤田氏 : もともと、LP向けのサービスとしてオープンイノベーションの取り組みやアクセラレーションプログラムなど我々自身で手掛けようと考えていましたが、eiiconへの出資による戦略的なパートナーシップにより、この部分は全てeiiconにお任せすることにしました。お互いの得意分野で東海エリアにおけるオープンイノベーションを加速させていきたいと思います。

CJSに出資していただいた各社は、出資してからスタートアップとの距離が大きく縮まりました。スタートアップとの接点も増えましたし、イベントへの参加率も上がっています。LPの1社である中日新聞社は、新聞紙面でのスタートアップ関連の記事が増えており、社内でも関心度合いが高まっているのではないでしょうか。

一方で、オープンイノベーションまで実施している企業はそう多くありません。eiiconとタッグを組みながら、LPをはじめ東海エリアの企業が安心してオープンイノベーションに踏み出せるような支援をしていきたいですね。それは結果的に投資先の企業価値を上げられるため、LPにとっても大きなメリットになるはずですから。

これからオープンイノベーションは全ての企業の成長戦略に欠かせなくなりますから、どうせやるなら早いほうがいいに決まっています。そのノウハウを持っているeiiconをいろんなところに引っ張り出して、東海エリアにオープンイノベーションを浸透させていきたいと思います。

ーー最後に、これからのeiiconに期待していることを聞かせてください。

藤田氏 : 地方でのプレゼンスを高めてもらうことです。これまでは大都市圏を中心に事業を展開してきましたし、それは事業戦略の上で当然だと思っています。一方で、大都市圏での知名度が高まってきた今だからこそ、地方での知名度も上げていってもらえると嬉しいですね。日本の課題は地方にあります。

日本全体を良くしていくには、地方のスタートアップ育成や起業家教育、地方企業のマインドセットを変えていくことが欠かせません。ぜひ地方にオープンイノベーションのエッセンスを推進していくためにも、eiiconに旗振り役をお願いしたいですね。

<写真左→右>
・Central Japan Seed Fundパートナー 伊藤 仁成 氏
・Central Japan Seed Fundパートナー 藤田 豪 氏
・株式会社eiicon 代表取締役社長 中村 亜由子
・株式会社eiicon 執行役員/地域戦略事業本部 本部長 伊藤 達彰


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