【JBA】渡辺雄太&【アルティーリ千葉】第6節愛媛オレンジバイキングス戦の見どころ
◎直前合宿招集メンバー発表
FIBAアジアカップ2025 予選 Window2」へ向けた、直前合宿招集メンバーが発表された。富樫、比江島、ジュシュ・ホーキンソンとおなじみの選手の名前があり、アレックス・カーク、山崎稜、そして高校生の渡邉伶音などの選手が選ばれた。
注目は怪我して戦列から離れている渡邊雄太が選ばれていたこと。
一瞬、発表を見た時、復帰できるのかとちょっと喜んだのであるが、ちょっ、待てよと。復帰までに6週間要するという発表であったはず。流石にチームもこの先のシーズンを考えれば慎重に調整し復帰して欲しいところだろう。JBLと本人、チーム、関係者と、どういうやりとりがあったのかは知らんが、お互い確認取れているよねと。
実際どの程度回復しているのかはわからないが、選手を大事にするのであれば、たとえ合宿であっても、今回の招集は見送ってあげるべきではないだろうか。スポンサー、広告代理店の意向が大きく絡んだ話ではないことを祈っています。
◎今節のアルティーリ千葉
◯対戦相手の愛媛オレンジバイキングスの前節
前節、対福井戦のゲーム1はロスター9人DNP1人、ゲーム2はロスター9人DNP2人、実質7人での戦い。メンバーが揃わない中での厳しい戦いだった。
激戦だったゲーム2は第1Qをリードするも、第2Qで福井が一気に5枚替えといった思い切った采配から、追いつかれる展開。最終Qで、残り2分で5点差だったが残り38.5秒で逆転される。明らかに両チーム共に終盤は足が鈍っていたが、最後は福井のスリーポイントの精度が上回った感じ。いい勝負ではあったが最後はスタミナ切れ。冷静に振り返ると、手汗握る好ゲームだっただけに、揃わない戦力が少々気の毒な結果だった。ちなみに福井はホームで負け無しの6連勝。
◯では愛媛オレンジバイキングスの注目は?
先週、福井戦のゲーム2で出場のなかったPGジョナサン・スターク。状態が不安視されるが出場すれば絶対にキーとなる選手。得点。アシスト共にチームリーダー。自由にプレーさせてはいけない。チーム一の長身208cmのナイジェル・スパイクス。そして日本人選手では柱の古野拓巳、青木龍史。
ただ、やはり戦力がどの程度戻るのがポイントで、結局、最後はスタミナ勝負になることが予想される。厳しい戦いが続いている愛媛オレンジバイキングスは、ここに来てチームの結束力が、むしろ強くなっている印象があるため、油断は禁物。
◯ではアルティーリは?
前節、富山戦ゲーム2は残り3分でブランドン・アシュリーの3ポイントが決まりアルティーリが大逆転で勝利した。こちらもスタミナ勝負で激アツな試合で、ポートアリーナはプレーオフを想起させられる雰囲気に包まれていた。
そして、この時の富山のディフェンスが、B2の他のチームにとっても現状のアルティーリ対策として大きなヒントになることは間違いない。愛媛は出場できる選手のコンディションにより大きく変わるため、対応が可能なのかどうかは置いといて、まず前半は確実にアシュリーに対するマークはきつくなるだろう。
前節ゲーム2の前半で見られたゾーンからのディフェンスで、ボールを持ったアシュリーに対して、常に複数で囲む形は動きが止められることになり、アルティーリ千葉の苦戦した要因の一つとなった。
しかしファウルが重なり、アシュリーがベンチに下がると、皮肉にも若干、ペイントエリアでの渋滞が緩和され、ボールが回り始めた時間もあった。つまり、相手チームのディフェンスがペイントエリアに集中して動きを止められても、逆に動きが広がる日本人スコアラーがアルティーリ千葉にいることを忘れてはいけない。
外国人3選手をゴール下で意識させ、日本人選手のフローからオープンで積極的に攻める。切れ込んでのフローターなども有効になるだろう。そういう意味では、お互いにカバーし合ってのUBUNTUの精神ももポイントになるに違いない。
◯疲労から崩れるシュートフォーム
優位に試合を進めるためにも、フリースロー、3ポイントの精度は上げておきたいところ。前節では低い決定率のフリースロー、3ポイントとなってしまったチームが他の試合でも多かった。怪我に関する情報も多いので日程による影響があるのかもしれないが、実際に見たアルティーリの試合でも体が伸びても腕が伸びていない、また腕が伸びても体が伸びていないといった様子が見られた。手だけ、体だけでシュートを放っているわけで、普段であればリングに対して高く上がり吸い込まれるように入るシュートが、リングに対して直線的な弾道で飛んでいき弾かれてしまっていた。
シュートだけではないが、前節から1週間という期間でどれだけ状態が回復できるのか、アルティーリだけでなく両チームにとって、そこもポイントになるだろう。