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辞めたいと言う後輩。何も言えない私


お昼休憩の後、女子トイレに入ると後輩2人と先輩が1人
物々しい空気にたじろいでしまいました。

諭吉「・・・え。なに。」

先輩「いま2人から相談受けてたところ」

諭吉「なんすか?笑」

後輩「うちの会社おかしいですよ。」

後輩「今のままじゃみんな辞めます」

諭吉(うわー…でたでた)
「うん。なんで??」

後輩「いけー、がんばれー、根性出せみたいな働き方じゃなしんどくて誰もついてきませんよ」

諭吉「うーん、まあ確かにな」

自分が10年目で感じた違和感に後輩はとっくに気付いてるようでした。
うちの会社はまあいわゆるみなし残業が当たり前の会社で、残業代はつかずいくら働いても給料は同じ。
質よりも量を求めてくるようなスポ根系の会社です。

それでも人間関係の良さやいい上司がいたから、私はそれでも10年間働いてこれました。けれど今の子はそれに納得していないようでした。

朝早く夜遅く、休みも当たり前にお客さんや社員から連絡が来る、理不尽なことへの対応や、我慢を強いられるようなことが嫌で嫌でたまらないそうです。

諭吉「…すごくわかるな。」

きっと転職を決める半年前の私ならそんなこと思わなかったと思います。
何甘ったれてんの。みんなそれでやってきてるのよ。全然頑張ってないのに文句ばっかり言うな、感謝しろ。

半年前の自分の頬を叩いてやりたいです。

今はわかる。
私たちは労働力を対価に給料をもらっている。
それは確かにそう。会社に守ってもらってるからこそ貢献することが仕事。
でも貢献するばかりが仕事じゃない。
与えたならそれ相応の対価を要求するべきじゃないか。
だらだら長く働けばいいんじゃない。一生懸命、全てに全力全身なんてもう違う。
私生活も大事にしたいし、身を粉にして働くなんて長く続くわけがない。
体力がなくても身体が強くなくても頭で、思考で稼がなきゃ。
機械化が進んだり、外部委託だってできる。考えれば改善策ややれることなんて山ほどあるはずなのに、何もしないのが会社

やり方を変えず、過去の成功にこだわってばかり
あり方や価値観を変えようとしてくるのは違う。
会社の経営陣なんてメンツだけ大事なおじさんで
何も変えようとなんてしていない。結局自分のやり方に固執しているだけ。

先輩「諭吉早くリーダーになってよ。」

答えられませんでした。
だって一年後、私はここにいない。
苦しんで悩んで進めなくなってる後輩たちに何もしてあげられない。手を貸してあげることもなく辞めるつもり。

裏切り者だとか、言われるかもしれない。
でも自分の人生を変えられるのは自分だけ。
今の会社に残るなら、残るための手立てを考えないといけないし、辞めるのなら捨てるものがあることも事実。
結局誰が何をしようとしても本人の意思決定でしか変えられない。

自分を幸せにしてあげられるのは自分だけだよ。
他人に矢印を向けるばかりじゃ何も変わらない。

辞める辞めないは自分で決める。
でも決めたら言い訳しないでやる。
なんでもそう。だから私は何も言えなかった。

自分が自分の決めた道を信じてるから。
きっと楽しくするって決めてるから。

トイレで泣いてたって愚痴ってたって何も変わらないよ。早く気付いて行動しなきゃ変わらない。


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