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食料フォーラム2023「どうする日本の食料 ~気候変動と食料安全保障を考える~」
というフォーラムに行ってきました。
パネリストは、
大学の先生(気候変動による農業の変化やその対策について)
東北の農家の方(酪農と米作り両方を行うことで循環させている。例えば、稲のわらを牛の餌に。スマート農業も導入して、牛の出産などは遠隔モニタリング)
東京のトマト農家の方(こちらもスマート農業)
JAの方(全国の情報が集まってくる中で異常気象やその影響についてお話くださった)
ハリー杉山さん(駐日英国大使館、食の親善大使)
司会は元NHKの桜井洋子さん(臨機応変に会場を気さくに仕切る力はさすがでした。)
この模様は、10月14日土曜日14:00からEテレで放送されるそうです。
ご興味のある方はご覧になってみてください。
私が勉強になったポイントを記憶のためにメモメモ。
ートマト農家さんのお話。
今年の異常な暑さで、樹上で溶けていたトマトを初めて見た。ハウスの中は40度以上。労働環境という意味でも、厳しい。
ー農家さんにとって、気候問題も痛いが、飼料、燃料の高騰も経営に非常に大きな影響を与えている。
(正確な数字はとり忘れましたが、たとえば年間1500万円だった飼料代が2500万円になるくらいの上がり方)
ー日本で主流のコシヒカリもかなり耐性のある、様々な土地で育つことが可能な米だが、それでもこの暑さで劣化することがある。
ーそこで、品種改良が進んでいる。
新潟で開発された「新之助」は、現在の暑さへの耐性が強い。
ー東北の酪農農家さんでは、暑さでお母さん牛も調子が狂っていた。
通常なら、気温が低くなった時間帯に自然に分娩するけれど、日中暑い時に分娩。こうなると点滴をしてあげてなんとか凌ぐ。
ー飼料高騰、苦境をどう乗り切るか?
コミュニティでのコミュニケーション、助け合い。
苦境を聞いた地域の農家さんは、とうもろこしや飼料用の米作りをして、
酪農農家に提供。
酪農農家さんは、お返しに、牛糞からできた肥料を農家に提供。
このように、地域内、知り合いコミュニティで、循環させて
お互いにWin Win.
輸入飼料に比べてかなり安くなった酪農農家さんは、経営的に助かっている。肥料をもらった農家さんもハッピー。
損得、経済的なロジックだけでは進まない、顔の見える関係でコミュニケーションをとりながら、解決策を探っていくこと。
ー消費者、生活者がすぐにできることは何か?
食品ロスを減らすこと。
できるだけ国産の食品を購入すること。