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「できる=教えられる」ではない

大学ではピアノ伴奏を勉強していたので、伴奏者としてレッスンに呼ばれる機会がたくさんありました。そのおかげで、たくさんの先生のレッスンを見ることができました。あるとき、ある先生が生徒に言った一言に思わず笑いそうになったんですよね。

Play like a pro! 

いやいや、そのためにレッスン受けてるんだってば。

大学の先生たちは、有名大学を出て、素晴らしい演奏をする人たちばかり。でもその人たちのなかで、何人がきちんと生徒を導いてあげているのだろう。とすごく疑問に思いました。

音楽だけでなく、どのジャンルでも同じですよね。教え方を見るとすぐわかります。スキルがあり教えることもできるひとと、ただスキルがある「できる」だけのひと。

教えること自体がスキル

私が思う「教えること」というのは、やり方を見せたり、内容を説明したりするだけでは足りないと思っています。英語に関していうと、「関係代名詞はこういう形だよ」「この語句はこういう意味だよ」「この発音はこうやってやるよ」だけでは、ただ情報を与えているだけです。先生として必要なのは、生徒を導くスキルだと思います。

生徒の現状を把握し、今何が必要なのか。そして必要なことを身に付けてもらうために、何をしたらいいのか。もしうまくできないことがあったら、何につまづいているのか。それらを踏まえた上で学習を導くことが、私にとっての「教える」です。

引き出しがたくさんある

「先生は自分が習った通りに教えがち」ということをどこかで読んだ記憶があります。自分が習った方法や自分がマスターした方法は、自信が持てるし確実だと思えます。でもそれはあくまでも、自分ができるようになったやり方。他の人は違う方法が必要かもしれないですよね。自分が学んだ方法以外にも、やり方があることを知っていること、生徒に合わせてその方法を提案できることも教えるスキルです。

何を学んでほしいかが明確

英語教育に携わってから、たくさんの先生のレッスンを見学してきました。教え方が上手な先生は、生徒に何を学んでほしいかが明確です。生徒は何を求められているのかがわかるので、学習に集中できます。きちんとレッスンの目的を確立していて、それをうまく示すことができるのも先生としての大事なスキルですね。

プランがある

「何を学んでほしいかを明確にする」ということを話しましたが、そのようにレッスンの目的がはっきりしている人は、レッスンの中できちんとしたプランがあります。レッスンの目的を達成させるために、どんなステップを踏んだらいいか、どんなサポートが必要か考えてプランを立てています。レッスン内だけでなく、長期的なプランも頭に入れています。例えば、「今は単語や表現のインプットに力をいれてその後にアウトプットできる機会を作ろう」、「今は身の回りの話題に集中して、力がついたら社会問題なども取り入れよう」など。少し先を見据えたプランがきちんとあります。全体像を把握して、ゴールまで導くのも先生として大切なスキルだと思います。

まとめ

今まで出会ったいろいろな先生を思い出しながら、教えるということにもスキルが必要だということについて考えてみました。先生と生徒の関係性は相性もあるので、自分がいいと思う先生が他の人にも当てはまるとは限りません。でもいい先生は生徒を導いて、学びを楽しくしてくれると思います。みなさんがすてきな先生に出会い、学習を充実させることができますように〜。

Thank you for reading! I will see you again soon!


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