おかず

英国生まれの英国育ち。 Twitterで英語ネタなどをつぶやいています。 noteにはtweetに収まり切らないことやまとめを載せていこうと思います。

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英国生まれの英国育ち。 Twitterで英語ネタなどをつぶやいています。 noteにはtweetに収まり切らないことやまとめを載せていこうと思います。

最近の記事

「Nobody」歌詞解説

アニメ怪獣8号のエンディング・テーマ、Nobody(OneRepublic)に「nobody got you the way I do」という歌詞があります。個人的になじみのない表現だったので、nobody gets you the way I do(君の一番の理解者は私だ)の変化形かとも思ったのですが、前後の歌詞と合わせて、このgot youはgot your backやgot you coveredの系列だということに落ち着きました。I've got your backは

    • スペースの相方を募集しようと思う

      背景 ポッドキャストを聞いてて自分もラジオみたいなものがやってみたくなった 単発でもできるXのスペースから試すのが良いのでは モノローグより対話形式の方が聞きやすいし、面白いものになりそう 相方を募集しよう ←今ここ どんなスペースにしたいか 形式としてはRebuild.fmのようにお題のリスト(ショーノート)を用意して、事前に互いに共有。そこから話題を選びながら進めるのが良いのでは。脱線歓迎。 スペースの大テーマは何でも良いが、英語の話題を中心とした方が少なく

      • 女王陛下のChristmas Speech 2019

        毎年恒例の女王陛下のクリスマス・スピーチを私なりに訳してみました。私は英語と日本語を同程度に扱えますが、翻訳に関しては素人なので、もっと適切な訳し方などありましたらご教示下さい。 As a child, I never imagined that one day a man would walk on the moon. 私が子供の頃は人間が月に行くなんて想像もしていませんでした。 訳注:walk on the moonを直訳すると「月の表面を歩く」 ですが、この場合の

        • 小中学校におけるLGBT教育について:イギリスの場合

          常識とは、18歳までに身に付けた偏見の集合である。 Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen. これはアインシュタイン博士の残した言葉だとされていますが、様々な偏見は18歳になるよりもっと早い段階に形成されるものだという見方もあります。英国では2020年から小中学校でLGBTについて学習することが義務付けられることになっていますが、こうした動きも偏見の早期形成が前提となっている

          woman論争

          オックスフォード大学出版局(以下OUP)辞典における「woman」の項が差別的であるとして、署名運動が巻き起こっており、約3万人が名を連ねているとのこと。OUPと言えば、英国の代表的で由緒あるオックスフォード英語辞典(以下OED)を出版しているところです。OEDはグーグルなどの検索エンジンもその内容を引用するなど多大な影響力を持っている辞典です。その記載内容の問題点とは一体何なのか、英ガーディアン紙の記事を抜粋+意訳しながら見ていきましょう。 これがその記事です:Thous

          woman論争

          「チャラい」考

          先日、このような半分ネタで半分まじめなツイートをしました。 すると何人かの方々に「ちげえよ」と総ツッコミを受けました(実際にはもっと優しく否定されました)。 チョロいはともかく、チャラいの意味は余りよく分かっていなかったのでこの機会に勉強してみました。 私がこの言葉に出会ったのは恐らくオリラジの藤森慎吾がチャラ男を自称し出した辺りです。そこから「口が上手い」「ノリが軽い」プレイボーイのような男をチャラ男と言うのだと理解しました。 Wikipediaのチャラについての曖

          「チャラい」考

          fingerまとめ

          the middle finger🖕単にthe fingerとも言います。元々は男性器を象っていると言われていますが、相手に対する強い軽蔑や批判、拒絶を表します。指を立てるしぐさのことはsticking up the (middle) fingerと言います。F word同様、あるいはそれ以上に使うことお勧めしません。 逆Vサインいわゆるup yours signは手の甲を相手に向けるVサイン。かつて英帝国の一部だった国々では🖕と同じぐらい侮辱的です。起源としては長弓使いが

          fingerまとめ

          過ちの向こう側

          先日こんなツイートが流れてきました。 人はなぜ間違いを犯し、なぜ過ちを繰り返すのでしょうか?これは人間にとって永遠の課題かもしれません。 過ちの構造というのは奥が深くて、様々な角度から研究されている分野です。例えば、ビル・ゲイツ氏が絶賛したベストセラーFactfulnessは人間の世界像を歪めてしまう様々なバイアスについて論じています。 また、ダニエル・カーネマン氏のThinking, Fast and Slowという本では人間の思考が「瞬発力はあるが大雑把な」部分と「

          過ちの向こう側

          歌詞考察:No Scrubs by TLC

          No ScrubsとはNo ScrubsはTLCという女性音楽グループTLCの代表曲で、1999年に最も売れた曲の一つです。TLCは楽曲が世界で累計7-8千万枚売れたと言われ、女性グループとしては歴代2、3位とされています。あのデスチャですら6千万枚だと考えるとその偉大さが分かります。 ツイッターで洋楽歌詞考察のネタを募ったところこの歌が十八番だというRikaさんとkobuさんさんにリクエストを頂きましたので解説させてもらいます。解説と言っても、背景事情などはこの記事を書く

          歌詞考察:No Scrubs by TLC

          Genie In A Bottle が20周年ということで解説してみた

          先日こんなツイートが流れてきました: Christina Aguileraのあの「Genie In A Bottle」がリリースされてから20年!というわけで記念に歌詞の解説を書いてみようと思います。 一番耳に残るのはやはりサビの部分: If you wanna be with me Baby there's a price to pay I'm a genie in a bottle You gotta rub me the right way If you wan

          Genie In A Bottle が20周年ということで解説してみた

          英語で意識高い系

          欧米人は総じて意識が高いので、日本のように「意識高い系」と言ってバカにする人なんていないと言う人がいますが、格好だけの人や他人に価値観を押し付けるような人は当然ながらどこの国でも嫌われます。 ~consciousもちろん、意識が高いことが必ずしも否定的に語られるわけではありません。 health conscious 健康意識が高い environmentally conscious 環境問題について意識が高い これらの表現は中立的なので、「意識高い系」のような悪意はあ

          英語で意識高い系

          bestが付く表現まとめ

          best of both worlds 従来は二者択一のものを同時に手に入れられるような状況。良いとこ取り。例えば、「都市部にアクセスが便利な緑が豊かな地域」など。現実はそんなに甘くないので"it's the best of both worlds"と言われたら"what's the catch?"(何が裏があるんでしょ?)と聞いてみましょう。 to give one's best shot 何かに本気で取り組むこと。to give it a shotは「やってみる・挑戦し

          bestが付く表現まとめ

          教養としてのオタク英語

          欧米のオタク文化はスタートレック愛好家(Trekkie)やアメコミを愛するcomic book nerdsなど、日本とはまた別の歴史やアイデンティティがありますが、日本のアニメ・ゲーム文化との親和性は高く、一部の英語圏のオタクは日本のオタク文化を強く意識している傾向がうかがえます。アニメについての考察もかなり突っ込んだものがあり、貪欲に日本語や日本文化を探求する姿勢にはただならぬ熱意が感じられます。 私はアニメやゲームのオタクではありませんが、オタク文化を傍から楽しむのは好

          教養としてのオタク英語

          deadまとめ

          ぴったりのdead dead on - どんぴしゃ dead straight - 一直線 dead shot - 射撃の名手 dead heat - 引き分け(接戦という意味ではなく) dead ringer - 瓜二つ 終わりのdead deadline - 〆切(死線ではなく) dead end - 行き止まり deadlock- 拮抗状態 強調のdead dead certain - 絶対間違いない dead serious - 大真面目 drop-dead go

          deadまとめ

          「現役東大生だが上野千鶴子の祝辞はゴミだと思う」への応答

          先日上野千鶴子さんが東大の入学式で述べられた祝辞について、現役東大生を名乗る人が書いた「現役東大生だが上野千鶴子の祝辞はゴミだと思う」という記事を読みました。 私は上野さんのメッセージ(全文はこちらからどうぞ)に共感するところが多かったので、見出しを見てびっくりしたのですが、読んで見ると、言葉遣いは乱暴ですが適格な指摘もいくつかあり、それなりに考えて書かれてあることが分かりました。 しかし、後半のいくつかのコメントには的外れなものもあったので、私なりのリアクションを書いて

          「現役東大生だが上野千鶴子の祝辞はゴミだと思う」への応答