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『植村直己物語』


『植村直己物語』1986

DVDで。上映時間二時間。だけど、、感動しました。
いろいろ、考えられたんで、、書いてみる。

脚本が岩間芳樹と佐藤純弥。
やはりうまい、と思った。岩間芳樹、映画の方はさほど多くない。
植村直己という実在した人の人生を物語化する際、どこに焦点をあてるかが鍵になるが、この物語は、奥さんの側においた。
植村直己がマッキンリーで消息を断ってから一年くらいたってからの映画製作。(1986は公開年だから)
だからこそのラストシーンだろう。
おそらく、このラストシーンのためにこそ、この映画はつくられたのではないかとさえ感じられる、そんな、いいラストだ。
特に(『だらしないんじゃないの』の後)、残された妻にあのように(『彼に出会えて幸せでした』といったものを)語らせる、それはなんともすごいことだと、両親や親族の死去を体験してきたこの歳になってそう感じる。
あの『だらしないな』との言葉は事実だ。(のはず) アマゾン川筏下りや日本列島徒歩縦断は、この物語には出てこない。
アマゾン川筏下りや日本列島徒歩縦断シーンはないとはいえ、日本でのバイトしたシーンや友人たちと飲んでの会話や実家で父に怒られるシーンやら、人間・植村直己の生涯を手堅く?二時間にまとめてあげていて、いい映画になっていた、と思いました。
それにしても、植村直己のマッキンリーーでの遭難は、残念でならず原因が気になってしまったものだった。
……………植村直己(1941~1984)、享年43歳

西田敏行、でよかった、、といっておこう。(その前に椎名誠に打診していたそうだが)
当然ながら、若い。
1947年生まれの西田、撮影時38歳、か。・・・?
けっこう海外ロケ敢行してたり金かけてると思われるんで、それなりにペイできるキャスティング、だろう。西田敏行の演技はたいしたもんだった、と思う。。
製作は、毎日放送と電通だ。配給は東宝。
製作協力に、文芸春秋と毎日新聞社。
植村直己の初めての本『青春を山に賭けて』の出版が毎日新聞社で(1971年)、次の『極北に駆ける』が文春だった(1974年)。その後も文春からの出版本が多い

ちなみに。
植村直己自身の著作物じたいはけして多くはないが、植村直己の、人物や経歴などが他の多くの人たちによって書かれたり、映像化されている。
私自身は、、植村直己の名をすでに高校生の頃知っていて、こういったものの本もいくつか読んでいたのでした。
本多勝一・武田文男編『植村直己の冒険を考える』 長尾三郎『マッキンリーに死す』能勢順『植村ですどうもすみませんです』 、など等。


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