往復書簡・映画館の話をしよう「映画館でのわたしの流儀①」(山口雅)
大浦さん、お手紙ありがとうございました。「映画館で寝る」、このテーマは、思ったよりずいぶん語りがいがありましたね。
大浦さんの「映画館で寝る時も夢を見る」という話で、思い出したことが。
そういえば私、まるまる一本の映画を夢の中で見たことがあるんですよ。
ザッパーンと波が岩に砕ける画で始まり、奇想天外に転がるストーリーにわくわくしながら鑑賞し、最後に「完」って出たところで目が覚めました。
自宅で就寝中に見た夢ですが、目が覚めて心地よい充実感がありました。あれは何だったんだろう。
波と岩ってことは東映ですね。
さて、今回のお題は「映画館での流儀」ですか。
うーん、特にこだわりもなく、至って平凡に映画を見ているつもりなので、特に流儀なんてないんです。飲食も滅多にしないし、本当に普通かと。
流儀とは言えないかもしれませんが、あるとしたら「CMをガン見する」ことでしょうか。とても真剣に見ます。
名古屋では、映画館で上映前に企業CMを流すところが多いでしょ。名の知れた大手企業もあれば、いかにもローカルな飲食店、官公広報のCMもあります。主にシネコンに多いですが、シネマスコーレも広報系はたまにありますね。
私はそれらのCMが、かなり好き。いつも食い入るように眺めています。
月に何度も映画館へ行く人は同じ映像を繰り返し見せられるわけですが、毎回、真剣に見ています。福山雅治のキューピーや田中圭の山形米あたりはもうおなじみ。
全国どこでもやってるであろう「映画泥棒」も毎回、真剣に見ます。
あ、そういえば映画泥棒はつい最近、警告文の言語が増えましたよね? 以前は英・中・韓の3ヵ国語だったと思いますが、先月末くらいから文章も少し変わり、言語が4つほど増えましたね。ハッとなり注視しました。
企業CMもほぼ変化なく毎度同じ映像が流れていますが、ごくたまにリニューアルすることがあります。「おっ!」と歓喜する瞬間です。
歯医者や美容整形のCMは何年も同じものがかかっているので、出演しているモデルさんたちはもう別の仕事をしている可能性もありますね。「中村警察署」の広報CMは、本物の職員なんでしょうか。彼ら彼女らの顔はもはや見過ぎて完全に覚え、どこで会ってもすぐ分かると思います。
京本政樹が出ている必殺シリーズ風のCM「必見!四日市」が好きなのですが、ここ数年は流れません。続編CMも作られていたのに残念です。
あのCMは最後に「続きはWEBで」的なことが出るので、家で検索して視聴しましたが、しっかりした作りの短編の物語でした。泉谷しげるなんかも出演する本格時代劇。京本政樹本人が主演と監督まで務めてるそうで、びっくりしました。
あー、今回はローカル色が完全に前に出てしまった。
さっぱり分からなかった方すいません。いや、大浦さんに伝わればそれでいいのか。大浦さんの「流儀」もぜひ教えてくださいませ!