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#好きな映画を語るように好きな映画館を語る/ 大浦奈都子(シネマスコーレ)と山口雅(映…

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#好きな映画を語るように好きな映画館を語る/ 大浦奈都子(シネマスコーレ)と山口雅(映画ライター)の往復書簡/ 日常会話のひとつに、「好きな映画は?」(困る)があるように、「好きな映画館は?」も加えてみてはいかがでしょうか。 毎週月曜日 なるべく18時更新

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往復書簡・映画館の話をしよう「映画館でのわたしの流儀②」(大浦奈都子)

山口さん、「映画館でのわたしの流儀」とても楽しく拝読しました! まさかあんなに真剣に、予告編でもないCMを観ている人がいるなんて全く思っておらず爆笑しながら読みました。「続きはWEBで」で本当にWEBまで観るなんて・・・!京本政樹の必見シリーズ、確かに観なくなったなぁ、そう考えるとまた観たい欲がふつふつと湧いてきます。 わたしの場合はCM、ほとんど見ないのが流儀です。 ほら、肩こり酷いじゃないですか(「好きな席はどこですか?」回読んでください)。それに尿意も心配だから座っ

    • 往復書簡・映画館の話をしよう「映画館でのわたしの流儀①」(山口雅)

      大浦さん、お手紙ありがとうございました。「映画館で寝る」、このテーマは、思ったよりずいぶん語りがいがありましたね。 大浦さんの「映画館で寝る時も夢を見る」という話で、思い出したことが。 そういえば私、まるまる一本の映画を夢の中で見たことがあるんですよ。 ザッパーンと波が岩に砕ける画で始まり、奇想天外に転がるストーリーにわくわくしながら鑑賞し、最後に「完」って出たところで目が覚めました。 自宅で就寝中に見た夢ですが、目が覚めて心地よい充実感がありました。あれは何だったんだろう

      • 往復書簡・映画館の話をしよう「映画館で寝ること③」(大浦奈都子)

        山口さん、お返事ありがとうございました。 そんな!お客さんが寝ていて怒ったり呆れたりするわけないじゃないですか!映画といつ何時も真剣に向き合え!なんてスパルタ映画館ではありませんのでどうぞご安心ください。笑 それにしても、今回たくさんコメントをいただけて嬉しいですね。映画館での睡眠体験はこんなにも人を饒舌にするのか!と意外で愉快でした。きっと皆さん、少しの罪悪感を抱えて映画館でスヤスヤしているのでしょう。 最初のお題「なぜ映画館が好きか」でも話題になりましたが、やはり映画

        • 往復書簡・映画館の話をしよう「映画館で寝ること②」(山口雅)

          「映画館で寝ること」、大浦さんのご意見にものすごく安心しました! そしていろんな方がコメント等で「寝る」話を披露されていて、驚きました。なんだ、みんな寝てるんじゃん! 実は私も、映画館で常習的に「寝てしまう」んです・・・。 ここ一年くらいの間、かなりの高確率で寝ます。グーグー寝るわけではなく、短時間だけウトウトではあるんですが、大浦さんの言う「ああ、今日は寝ないでいられるかな」は、毎回上映前に私が思うことです。 しかし、声を大にして人に言えることではない。ましてや劇場スタ

        往復書簡・映画館の話をしよう「映画館でのわたしの流儀②」(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館で寝ること①」(大浦奈都子)

          山口さん、「子ども時代の映画館」のお話、ありがとうございました。 『震える舌』わたしも怖くて未だに観られないんです!シネマスコーレの支配人・坪井さんのトラウマ映画でもあるらしく・・・あれだけたくさんの映画を観てきた人から、唯一見返せない映画として何度もその話を聞きました。話を聞くだけで怖い。なかなか観る勇気が湧きません。 映画の予告編って本当、ぼーっとしていたら突然襲いかかってきたりするから要注意ですよね。たまーにスコーレにも小さなお客さんが来て「この予告、大丈夫か・・・

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館で寝ること①」(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「子ども時代の映画館③」(山口雅)

          大浦さんの初めての映画館体験のお話、拝読しました! 4歳で観た映画タイトルがちゃんと言えるんですね。すごいなあ。 映画の内容そのものより、赤かった風景やトモちゃんと会ったことの方を覚えているのは、分かる気がします。子どもの頃の記憶は「旅行先で食べたアイスしか覚えてない」みたいなことが多いですよね。 私にも「旅先のアイス」のような映画館の思い出がひとつあります。嬉しかったから覚えているわけじゃなく、ただただ強烈だったのですが。 前にも少し書きましたが、うちの父親はごくたまに

          往復書簡・映画館の話をしよう「子ども時代の映画館③」(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「子ども時代の映画館②」(大浦奈都子)

          山口さん、子ども時代の映画館のお話、楽しく拝読しました! 映画館の原体験は映画館ではなく外!良い話だなぁ。 暑い夏の日、ぎゅうぎゅうに座った子どもたちがゲラゲラ笑っている姿を想像するだけでワクワクします。今でこそ、映画館はきっちりと整えられた空間で快適に観る場所になったけれど、昔はもっと大らか、というか大雑把な魅力もあったように思います。 祖母の話や映画館の本で、たくさんの人がひしめき合っている熱のこもった空間だったというエピソードをたくさん聞いて、一度でいいから経験してみ

          往復書簡・映画館の話をしよう「子ども時代の映画館②」(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「子ども時代の映画館①」(山口雅)

          前回の大浦さんのお話、面白く読みました。他の劇場との違いに刺激を受けたんですね。京都みなみ会館は、私も思い出深い映画館です。 京都みなみ会館、とっっっても良い映画館でしたよね。 初めて行った時のこと、よく覚えています。ワンスクリーンで、パチンコ店の2Fにあった頃でした。レイトショーの映画を見終えて出てくると、五重塔が夜に浮かび上がっていたあの風景を思い出します。道の向かい側に移ってからも何度か行きましたが、閉館は今なお残念です。 さて、「子ども時代の映画館」のお題でした。

          往復書簡・映画館の話をしよう「子ども時代の映画館①」(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「旅先の映画館③」(大浦奈都子)

          山口さん、ウラジオストクのお話、ありがとうございました。 ウラジオストクを地図で見てみると、日本から近くて驚きました。 ロシア、と聞いてあの広大な土地を思うかべるけれど、ここからそう遠くない場所に人が住み、2020年に山口さんは確かにそこに行き、映画を見た。そこで会ったひとたちに、山口さんの思い出を借りて想いを馳せました。また直接、このお話をしましょう。 さて、今回の「旅先の映画館」。 京都みなみ会館さんのお話を書いてみます。 初めて伺ったのは2018年2月。シネマスコ

          往復書簡・映画館の話をしよう「旅先の映画館③」(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「旅先の映画館②」(山口雅)

          「旅先の映画館」、素敵な思い出のお話、ありがとうございます! 大浦さんが初めて一人で遠出して目指した映画館は伊勢進富座だったんですね。いつか私も行ってみたいです。 旅先の映画館の話は私もたくさんあるのですが、さて、どの話を書こうか…。あれもこれも話したいですが、今回はあんまり人が行ってない映画館のことを書いてみようかと。 ウラジオストクにある映画館のことをお話しますね。笑 ウラジオストク、ご存じですか。ロシアの端っこにある街です。 一人旅で訪れたのはコロナ直前、2020年

          往復書簡・映画館の話をしよう「旅先の映画館②」(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「旅先の映画館①」(大浦奈都子)

          山口さん、「映画館と街」お返事ありがとうございました。 説明もなしに難しいテーマを出してしまって反省! 山口さんがおっしゃるように、いろんな角度から語れるテーマなので、もう少し考えがスッキリしてきたら第2回をやりたいです。 そして“映画館は映画を観る場所だけど、それ以外の何かを求めてそこに居続けるのかも”というお話、これから日々考えるべきお題をいただいた気持ちです。何か思いついたら、またお話しさせてください! さて、新たなお題「旅先の映画館」ですね! 思い出深い映画館が

          往復書簡・映画館の話をしよう「旅先の映画館①」(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」③(山口雅)

          「映画館と街」、とても考えがいがあるお題ですね。 大浦さんは「シネマスコーレは街とつながっている印象が薄い」と考えていたんですね。意外でした。私の中では「シネマスコーレと街」というイメージは、これ以上ないほどしっかり存在していたんです。個性ある街の、個性ある映画館。「名古屋と言えばシネマスコーレ」と考える遠方のファンもいるんじゃないかな。 でも大浦さんは風景としての街ではなく、街という機能の中にある映画館について考えていたんですね! そういうことか。理解不足でした。 映画

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」③(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」②(大浦奈都子)

          山口さん、「映画館と街」について、シネマスコーレ周辺の変わりゆく景色について書いていただきありがとうございました。あの頃を思い出して、じんわり、しんみりしながら読みました。 バトミントンおじさんたち、懐かしいなぁ。あの頃はやれやれ、と思って見ていたけれど、あの雑然さを含め、街がおおらかだったのだと思います。 実は「映画館と街」というテーマにしたのは、“シネマスコーレは「街」との関わりが薄いなぁ、”と最近考えていたからなのです。だから山口さんが“「街の風景」をとても色濃く感

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」②(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」①(山口雅)

          大浦さんの「好きな席」のお話、興味深く読みました。 2人きりの場内で最前列の隣り合わせ鑑賞という話にビックリしました。はたから見るとあまりに不思議な光景ですが、その席へのこだわりがそれ以上にあるということですよね。真似できません。すごい。 さて、「映画館と街」というお題、ありがとうございます。 映画館によく行く人なら「映画の前後の定番コース」というのがみんなあるのではないでしょうか。映画館で映画を見るという行為は体験なので、「街」とは切り離せないものですよね。むしろ映画の

          往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と街」①(山口雅)

          往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」③(大浦奈都子)

          山口さん、お返事ありがとうございます。 スクリーンとの距離について、心躍りながら拝読しました。 前の方の席で映画の世界観に浸りながらも、3列目あたり、端っこ寄りで逃げる隙を用意しておく戦法!なるほど、そうか、そういえば最前列って少し怖い印象があるなぁ。 ごくたまに、シネコンのどでかいスクリーンの、もはや真下にあるような最前列に座るツワモノを見かけます。いったいどんな迫力なんだろう・・・よく映画館で映画を見ることを「映画を浴びる」なんて言い方をしますが、最前列だとそのまま飲

          往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」③(大浦奈都子)

          往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」②(山口雅)

          大浦さんの「好きな席」、お返事ありがとうございました。 私も肩こりは酷い方ですが、それが映画を観ることにも関係するとは思ってもみませんでした。映画は座ってるだけなのにね。私もアンメルツ(ストロング)買おう。 私が前回「椅子に固定されたい」と言ったのは逆の意味です。私もじっとしてるのが苦手で落ち着きがないから、いっそ椅子に縛ってもらいたいくらいだという意味でした。映画館では基本、いつも姿勢が悪いです。 昔はよく靴を脱ぎ、椅子の上でひざを抱えた体操座りで映画を観てました。人が

          往復書簡・映画館の話をしよう「好きな席はどこですか?」②(山口雅)