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往復書簡・映画館の話をしよう「映画館と健康①」(大浦奈都子)

山口さん、お返事ありがとうございます。

心配です。片頭痛がそこまで症状がきついものだと認識していませんでした。
次いつ起こるかわからない怖さの中、映画館へ行くことを躊躇してしまって当然です・・・何か映画館のスタッフが助けになれることはないでしょうか?

わたしの場合は肩こりからくる頭痛にここ数年悩まされているのですが、30代に突入してからその頻度が増えました。ホルモンバランスの乱れや低気圧に振り回され、なかなかうまく付き合えません。しかしわたしの場合は予兆があるから、どうにか対応できているのですが・・・

頭痛って、頭の痛みだけでなく、五感が研ぎ澄まされてしまう気がするのです。頭痛薬を飲みたいのに食べる気が起きない、食べる想像をしただけでも「うぅ」となる。微かな音が騒音になり、少しでも何かが匂ったら「うぇっ」などなど。
そんな過敏状態に、映画館という場所は不向きですね。

映画館って、特に混んでいる時はその空間に2時間ほど閉じ込められる場所ですよね。「逃げ場がない」ように感じることが、その特色でもある。去年上映した『Chime』(余談ですが去年のベスト映画です)や現在上映中の『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』(大好きです)は「閉じ込められている」状態で観ることで、その魅力を発揮する映画でもあると思います。
しかしこの状況を楽しめるのも、元気であれば、なのですね。

時々、残酷映画や恐怖映画に耐えきれず体調が悪くなり、途中退室する方はいらっしゃいます。あ、先ほど挙げた2本ではないですよ。いや、恐怖を感じる描写がなくとも、体調が悪くなって退出する方は定期的に居るなぁ。映画館の密度によるものや、急な咳、貧血など。
今のところ救急車を呼ぶ経験はしていませんが、その心構えはしています。でも観客の立場になれば、「体調が悪くなりました」なんて、なかなか映画館のスタッフには言い辛いだろうな、とも想像します。

「体調が悪くなった時はいつでも相談して良い」という周知が必要だと思いました。さらに「体調が悪くなる可能性がある人も事前に相談して良い」ような認識が広まれば、不安を抱える人も映画館に来やすくなるのかも。山口さんは、映画館に向かう足が軽くなるような対策、映画館側が行うべきことで何か思いつくことはありますか?

・・・思いついたことを思いのままに書いてしまいました。
実は「映画館と健康」について考えていたらまんまと(?)風邪をひき、治ったと思ったら今度は肩こり頭痛で吐き気を催すという、なかなかヘビーな1週間を過ごしました。なんでタイムリーに体調崩してるんだよ・・・と呆れますが、休ませてくれた同僚のおかげで復活しました!皆さんもご自愛ください。今回はこの辺で。

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いつも読んでくださっている皆さんへ。
「好きな映画を語るように好きな映画館を語る」簡単なアンケートを山口さんが作ってくれました。ぜひぜひ、あなたの映画館のお話を聞かせてください!お待ちしております!

https://docs.google.com/forms/d/1Su9bkk2PTkLgv9_hKHDwa0FgOLw8OwDodDfnMjpmRjQ/viewform?edit_requested=true

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シネマスコーレ42周年記念NEWグッズが登場!デザインは我らが山口さん、そしてomoさん!いつもいつもスコーレ関連のグッズをデザインしてくださるのはこのおふたり。天才的なデザインをありがとうございます!皆さまぜひ、お手に取ってみてください。

右は木全の手です。

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