ROBOCOP / ロボコップ(1988年2月11日劇場公開)
80・90年代のアクション映画についてのドキュメンタリーをきっかけに再見。
そのドキュメンタリーでポール・バーホーベン監督自ら認めていたのが日本では1985年に公開された『ターミネーター』を大いに参考にしたと。
何年か振りに見返してみて、バーホーベンのミニマルな演出が冴え渡っているなと思いました。
口元だけが見えるデザインで、感情を押し殺したメカ感覚の演出で盛り上げておいて。
マーフィー(ピーター・ウェラー)としての感情を取り戻すにつれて、口元の表現が多彩になります。
そして、フェースカヴァーを外してロボコップがマーフィーになる瞬間の高揚感まで計算して緻密に演出計画を立てているのがわかります。
最後は笑顔まで見せてくれます。世界中の観客がこのキャラクターに魅了された理由がこれらのミニマルな演出だったのです。つまり口を閉じて、ちょっと開いて、歯を食いしばって、口角を上げる。演出のお手本です。
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップはA24製作の映画を観るためだけに使わせていただきます。