ジム・ジャームッシュ監督作品を観る。PARMANENT VACATION / パーマネント・バケーション(1986年7月18日劇場公開)
男性が部屋でダンスを踊っている白黒の写真。これがこの映画を見る前の印象。
ついに映画館のスクリーンで観る機会を得て、最初に驚いたのが白黒映画じゃないんだということ。
そして文学、音楽、映画のぺダンティックな引用も印象に残ります。
谷洋子の『バレン』もそのポスターが強烈に引用されていました。
ラテンの女はジム・ジャームッシュの強迫観念の産物かなとも思ったり。
日本初公開時のポスターにあるようにプロットを無理やり説明するなら「地獄めぐり」なんですが、観た印象は「彷徨い」です。ニューヨークを戦場の跡地のように撮るというペシミズムが前面に出ているから地獄と言いたくなるのもわかりますが、地獄よりは奇妙です。
精神病院に居る母親を見舞うのも、そういう距離感を演出したかったのでしょうね。この映画と同じように取り止めもなく印象を書きました。森直人さんがシネモアの記事でちゃんと論考されています。
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