IN VIAGGIO / 旅するローマ教皇(2023年10月劇場公開)
ジャンフランコ・ロージ監督の最新ドキュメンタリー。
フランシス教皇のユーモラスで雄弁な側面が強調されています。
移民の流入に苦しむイタリアのランペドゥーサから始まります。世界の様々な問題のあるところに教皇が出向く旅の様子です。
イタリア映画祭2023の上映後のティーチインで監督が語った監督によると教皇側からこのドキュメンタリーの話があったということ。そのきっかけが前作の『国境の夜想曲』。今やドキュメンタリー映画監督で世界最高峰と言える地位にまで昇り詰めたジャンフランコ・ロージ。自信たっぷりな独演会でした。後日談として教皇はまだこの映画をご覧になっていないらしいのですが、DVDを届けに行った時、監督の耳元にそっと”私たちの周りには保守派が多いからね”と囁いたそうです。
ドキュメンタリーの手法として沈黙のスペースを与えるという興味深い種明かしもしていました。ヒロシマ・ナガサキの場面にそれが顕著です。
日本での劇場公開も既に決まっており、これで全作品が劇場公開されているイタリア人監督(非常に珍しい)です。
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