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ELVIS / エルヴィス(2022年7月1日劇場公開)
バズ・ラーマン監督作の本作がなぜ『ボヘミアン・ラプソディ』になり得なかったのか?もちろんクィーンとエルヴィスは違うアーティストですから同じ物語になるはずはないのですが、映画の受け止められ方がこうも違うのには理由があると思います。
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映画の冒頭、タイトルがバーンって出てきて"TCB"って何?と思った人は多いんじゃないかと。以下その詳しい説明があったので引用します:
”TCB”という言葉を聞いたことがあっても、それが何の略語なのか、なぜエルビス・プレスリーと関係があるのか、さっぱりわからないかもしれない。TCBのイニシャルは”Taking Care of Business”の略で、プレスリーが1969年にコンサート活動に復帰した際に、自分のバンドをそう呼んでいたことに由来します。この文字は、ロゴマークやエンブレムとして、稲妻とともに表示され、"一瞬でビジネスを片付ける "という意味。このエンブレムは、有名なTCBリングやネックレスなど、プレスリーのカスタムジュエリーのいくつかに使用されていた。メンフィス・マフィアと呼ばれるプレスリーとその側近たちにとって、"Taking Care of Business "はマントラであり、誇りでもあったのです。そして、グレースランドを訪れると、そのロゴを目にすることができるのです。
ただ映画ではメンフィス・マフィアのことは描かれません。そのような相克が本作にはないんです。まずこれが全体的に映画としての盛り上がりに欠けた理由。
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それから、せっかくトム・パーカー役にトム・ハンクスを起用したのにエルヴィスとの直接対決があるわけでもなく、どちらかというとエルヴィスは後からいろんなトムの悪行を知ってもなおトムに依存するしかないという不戦敗のような印象。これもイマイチ乗り切れなかった理由。
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ライブシーンも結構あるんですが、その割にはたっぷりエルヴィスのパフォーマンスに酔い知れたっていう気持ちになるほどの迫力ではないので、これがいちばん大きな理由で映画が低空飛行だったのだと思います。
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では何故、アカデミー賞作品賞候補になったのか?それはやはりワーナー・ブラザース映画だからだと思います。作品の出来に関係なくハリウッドメジャーのロビー活動は強力です。
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