COCAINE BEAR / コカイン・ベアー(2023年9月29日劇場公開)
エリザベス・バンクスの試みは大成功です。
米ファッション雑誌VARIETY紙に詳しいインビューが載っていました。バンクスは『チャーリーズ・エンジェル(2019)』の興行的な大失敗の際、アクション映画に出演する女性の受け止め方についてのインタビューが、映画の不評を性差別のせいだと解釈され、ソーシャルメディアの大炎上したことや、映画界でのキャリアをかけてマーベルに『マイティ・ソー バトルロイヤル』の監督を売り込んだけど結局返事がなかったことなど赤裸々に語っています。
バンクスは、観客がこの動物を本物だと信じてこそこの映画が成立するという信念を持って、コカインをやっているクマについてのナショジオのドキュメンタリーのように撮らなければと思って撮っただけあって相当リアリティのあるクマ襲撃場面の連続でした。
かといって、ホラー映画のようなジャンプスケア演出ではなく、コメディ寄りの演出で不思議な気分にさせられます。
2023年2月24日に全米公開後、大人気となった本作は早くもミーム化して色んなパロディ画像がTwitterでバズってます。
80年代に起こった実際のコカイン投下事件を元に書かれたフィクションですが、当時のヒット曲満載のプレイリストがあの時代の雰囲気を見事に表現しています。
裏テーマとして母親の強さもちゃんと描けているのもバンクスの映画的センスの高さを証明しています。
(追記)日本でも劇場公開が決まりました。日本版ポスターも解禁。