L'INTERVENTION / 15ミニッツ・ウォー(2019年10月11日劇場公開)
オルガ・キュリレンコの出演作。主役ではありませんが準主役として堂々の演技。
1976年にフランス最後の植民地ジブチで起きたバスジャック事件の映画化。オルガが扮するのは、アメリカ人教師。人質に取られている子供たちのクラス担任教師として果敢にも自ら犯人の説得に当たります。
実話を元にした映画なのですが、実際こんな勇敢な教師がいたかどうかはわかりません。ただ彼女がバスに乗り込んで行ったことでストーリーの説得力が増しているのは確か。ましてやオルガですから存在感がありました。
主役でもないのに、彼女があたかも主演のようなポスターも製作されるくらいにオルガの出演というのは映画の興行にとって大切。そして彼女を目当てで見た人も思わぬ拾い物を手にすることになります。
人質の救出作戦がとてもオリジナルで画面から目が離せませんでした。パリから派遣されたフランス人傭兵たちがスナイパー・ショットで状況を打開しようとするのです。
前半は、ちょっと画面も暗くセリフもスベり気味で、映画のリズムが掴めていない感じでしたが、後半になると俄然盛り上がります。
スプリット画面を巧みに使い、観客に状況を瞬時に解らせる演出はなかなか良かったです。差し入れてもらったフランスパンを食べるところも。
フランス本国での公開時のタイトルは"L'INTERVENTION" (介入)でしたが、ラストの銃撃戦を15ミニッツ・ウォーと呼んで英語、日本語タイトルにしたのはセンスが良いです。
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