LA STRANEZZA / 奇妙なこと
ルイージ・ピランデッロの生きていた時代から100年が経つのにいまだに彼の人生について、残した作品についてこれだけのインスピレーションを提供し続けているのは凄いこと。本作ではそのピランデッロをトニ・セルヴィッロが演じています。
ロベルト・アンドー監督がピランデッロの「作者を探す六人の登場人物」のある場面を完全に本作の中で映画化していたのには驚きました。しかもその目的はローマでの初演時に物議を醸した場面を表現するためにという奇妙な理由で。いわゆる文芸エンターテインメントな本作はジョヴァンニ・ヴェルガも登場しますからイタリア近代文学に慣れ親しんだ観客向けでした。