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PINBALL: THE MAN WHO SAVED THE GAME / ピンボール:ゲームを救った男

1975年のニューヨークではなんとピンボールマシーンゲームが禁止されていた。

当時のことを語るロジャー・シャープ氏。そういうドキュメンタリーかと思ってしまうオープニング。実は彼もデニス・ブートシカリスという役者さんが演じている映画の一部。彼がピンボールゲームをいかにして救ったかという映画がすこぶる面白かったです。

ライター志望だったロジャー(マイク・フェイスト)は、雑誌GQに入社。個性的な同僚達とピンボールゲームを救うために立ち上がるっていう映画、ではないです。その為に闘ったのはロジャーだけです。

クライマックスは公聴会のような場所で、いかにピンボールが素晴らしいゲームなのかを力説する場面なんですが、そこに至るまでのロジャーのライフスタイルの描き方が実にシャレてるのです。

本物のロジャー・シャープ氏はエンドロールに写真で紹介されます。実話の映画化によくある見せ方です。70年代のニューヨークの雰囲気を徹底的に再現した美術が見事だし、衣装、メイク、ヘアスタイルも70年代のアメリカ映画を見ているようでした。

劇映画で、ピンボールゲームを救うって一体どんな映画か?という興味で観ましたが、ロジャーの恋人役のエレン(クリスタル・リード)がいいんです。ピンボールを救う話が映画が進むにつれて、実は自分で自分の人生を救う話になるんです。

映画を構成する要素が、少し肩の力を抜いて休日の午後に観るのに実にいいバランスで成り立っているそんな愛すべき映画。

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