FRANKIE / ポルトガル、夏の終わり(2020年8月14日劇場公開)
ポルトガルの避暑地シントラに集められた、フランキーの家族、友人が特に何かするわけでもない映画。
イザベル・ユペールは最近自分勝手な女性役を演じることが多いですね。開巻すぐそれがわかります。それで説得力があるから今の時代を代表する俳優です。
日本版ポスターは、いい感じのリゾート映画という雰囲気ですが実は思慮深く人生を見つめる映画です。
9人の登場人物がそれぞれの思惑を抱えながら過ごす夏の終わりの一日、今となっては難しいヨーロピアンなヴァカンスの過ごし方。
人物相関図の内1人が消えて新しい人がいますね。このショットの9人で織りなすラストのシークエンスは本当に良かったです。アイラ・サックス監督はこのラストを撮りたかったのだなとわかるオリジナルな映画的視点でした。
マリッサ・トメイを始めとしてこれくらいのレベルの役者が揃うと、ドラマティックな出来事を描かなくてもちゃんと映画になるのです。