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最も遅い【アナと雪の女王2】についての映画評。ディズニーが前作は間違っていましたと認めて次にやるべき正しいことをした。

日本での劇場公開が2019年11月22日で、2020年5月13日にはソフト発売も始まっています。劇場公開後に見たときにはこう感想を書いてました。

【アナと雪の女王2】というタイトルが置いてきぼりにされる程の大飛躍したシークエルストーリー。この分断の世の中に堂々とちょっとやそっとでは砕けやしない氷の橋をかけるディズニーのミュージカル超大作。ここまでやるとは思ってませんでした。正にエルサ解凍の強い物語。

その後、見直すこともなかったのですが、FMCoCoLoのラジオ番組『Ciao765』をキッカケに見直しました。

さ〜て、次回、2020年5月19日(火)も「お家でCIAO CINEMA」です。スタジオにある映画神社のおみくじを引いて今回僕がついに引き当てたのは、『アナと雪の女王2』でした。公開当時も、配信開始してからも、何度となく候補に上がり続けいたものの当たっていなかったアナ雪。いよいよ僕もイントゥ・ジ・アンノウンですよ。あなたも鑑賞したら、あるいは既にご覧になっているようなら、いつでも結構ですので、ツイッターで #まちゃお765 を付けてのツイート、お願いしますね。待ってま〜す!

そして、見直してみたらこれはかなり深刻なテーマの映画だと気づきました。

オープニングは「ヴェリィ」ですが、この曲こそ【アナ雪】シリーズ全体を貫くテーマ曲なんです。前作も今作もこの曲から映画は始まります。

作曲をしたノルウェーのフローデ・フェルハイムのルーツであるレーロース(南サーミ地方)は、【アナ雪】の舞台のモデルになった地域。

ただ前作ではその背景をほとんど表に出さずに、いかにもディズニー映画としてクレンジングしたことで批判されていたんです。

文化盗用という批判にさらされたディズニーが【アナ雪】の続編を作るときにその事を深く反省し、映画のテーマ自体も「過去の過ちを正す」としたのです。

世界中の観客を魅了した"Let It Go"のシーンを再現した氷像イメージに対してまでエルサが微笑みながら恥じ入るシーンで前作をやんわりと否定しているんです。

劇場で見た直後に感じた「強い物語」の理由がそういう物語構造にあったのだと分かりました。

映画があまり深刻になり過ぎないように、オラフのとぼけた活躍や、クリストフの「恋の迷い子」がいい緩衝材になっています。

そして最後にエルサがアナに向かっていうセリフ「雪だるまを作りたくなーい?」は実は前作の最初にアナがエルサに言ったセリフなんですよね。

最後には前作も含めて物語をそっと閉じる実にセンスのいい映画です。

これが今のところ最も遅い映画評ですが、来週のラジオ番組で野村雅夫さんが正真正銘の最も遅い映画評を聞かせてくれるでしょう。

(追記)その野村雅夫さんの最も遅い映画評がアップされました。





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