『憐れみの3章』他、ランティモス作品について
『ロブスター』を先に観たのか?
『籠の中の乙女』だったのか?
正直、どちらでも良いかもしれない。
間違いなく、前者を観ていなかったら、
ヨルゴス・ランティモスという映画作家は、意識の対象には上がってこなかっただろう。後者が、前者に比べて劣っているのではなく、作品として、印象に残りやすかっただけだ。後者も物語設定は異様だ。家族の話。家父長制の元、外界との接触を一切、断たされている家族の話。ただし、父が許可したものであれば、コンタクトができる。私からしたら、前者を観た衝撃が凄まじかった、物語設定がぶっ飛んでいる。「結婚できなかったら、好きな動物にさせられる」。→させて、もらえる。が正確。
「お前たちは〇〇になれ!」ではなくて、
「なりたいものがあるなら、言ってね!」
何と幸せな。私だったら、何になるだろうか。
今まで観たランティモス作品で、
『ロブスター』が1番ハマった! なぜ、ハマったのか。いつか深掘りできたらと思う。
『憐れみの3章』、新宿にあります109シネマズプレミアムで観てきました。日本で唯一、35mmフィルム上映を実施。「フィルム」に釣られて、ムビチケに追加料金¥2600、払ってきました。109さんから、ゴジラの後ろ姿を拝める。景色、最高です。待合室は、あまり人がいない時は、リラックスできると思います。
訳が分からない映画なのですが、終始、笑っていました。本当に! おもしろい。3つの物語を堪能。そこに、謎のおじさん。一体、誰なんだ。最後まで説明はありません。主演級の俳優が、体当たりで演技(色々な意味で)。ケオスです。
3つの物語、統一性は少ないのですが、ほとんど出ている方が一緒なので、「今度はカップルか」「今度は親子」…と色々と思います。混乱することはないと思います。主演級だから!
オープニングから気持ちいい。爆音で流れる音楽。何度も浴びたい。予告編で流れている音楽です!予告編も最高!ちなみに、他の監督作品を『憐れみの3章』バージョンにした予告編がありますので、そちらも是非!僕は、『マグノリア』バージョンが好きです!
『憐れみの3章』に限らず、ランティモス監督の作品には、「ギブ and テイク」が描かれています。そして、カメラの位置が独特。「どんな位置から撮っているのよ」と。今回は、特にカメラの位置、気になりませんでした。慣れたのかな。
120分以上あるのですが、「もう終わったの」という感想。3つの中編を観たということですかね。「何だこのオチは」ってなります。けれど、全体を振り返ると、満足。リピートしたい。
僕は、北野武監督のコメディ作品が近いのかなぁと感じました。同じ印象を抱いた方がいたら嬉しい。
さぁ、パンフレット読んで、復習。