NEWS TV『怪談新耳袋』が10年ぶりの復活。期待の新人俳優とJホラー仕業人がタッグを組んで7月より放映!
1990年に怪異蒐集家の木原浩勝と中山市朗の2人が扶桑社から『新・耳・袋 あなたの隣の怖い話』を出版。その後、版元をメディアファクトリーに移して全十夜を完結させるための1巻目が再発されたのが1998 年なので、今年で25年。さらにBS-TBSで『怪談新耳袋』と題して5分ドラマとして放映が開始されたのが2003年なので今年で20年。
そんなアニバーサリー・イヤーに、『怪談新耳袋 暗黒』が復活する。7月27日から毎週23時から23時30分まで、BS-TBSでオンエアだ。
この番組のプロデューサーが若い新人たちから「子供の頃に見ていた好きな番組」と言われる機会が多く、また近年の怪談ブームの発火点として『怪談新耳袋』は新しくやれるのではないか、と企画されたという。
『怪談新耳袋』は若手の実力派監督と注目株の俳優たちのコラボレーションで、Jホラーの裾野を広げた。最初の企画が出たとき、飛ぶ鳥落とす勢いだった清水崇が「その企画は是非ともやるべき」と応援した。そもそも原作の扶桑社版が出版されたとき、若手だった高橋洋や小中千昭が「凄い本が出た」と本を持ち歩いていたほどのショックを与えた恐るべき本なのである。
5分版の『怪談新耳袋』は先述の清水崇や鶴田法男、佐々木浩久、三宅隆太といった怪奇ベテラン勢がJホラー表現の幅を広げ、豊島圭介、井口昇、内藤瑛亮、大畑創など後に活躍する新人監督たちの実験的演出の場として絶好の番組だった。高橋洋が初の商業作品として撮った「庭」は伝説となった恐ろしさだ。ちなみにJホラー誕生のきっかけになる上映会を開催した怪奇映画好きの篠崎誠も『怪談新耳袋』で最初の商業ホラーを監督した。加えて安里麻里、大九朋子や朝倉加歯子と女性新進監督も登用し、恐怖の幅を広げた。
今回の『怪談新耳袋 暗黒』は1話30分の構成で、監督は『援助交際撲滅運動』シリーズの鈴木浩介、『怪談新耳袋Gメン』シリーズを手がけた学生残酷物語出身の佐藤周、ホラーの生き字引で清水崇の片腕としても活躍し『丑刻ニ参ル』でも注目される川松尚良の3人が務める。各担当はまだ明らかにされていないが、7月27日に「病院に来た子供」、8月3日に「カズオ」、8月10日に「ハトの出る部屋」(!)、8月17日に「乗客」、8月24日から9月19日までが連作の「人形村」が放送される予定だ。各ドラマの主演を務める俳優陣も評価が高い選りすぐりなので、10年ぶりの期待のTV番組として楽しみに待機しよう。
※10年ぶりの復活を祝って、『新耳袋』の聖地「山の牧場」をタイトル写真にいたしました。
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