【映画祭開催中! 速報現地レポート】カナザワ映画祭2024が9月4日より開幕! 日本ではココでしか観られない海外作品が多数集結。期待のインディーズ日本映画も厳選上映。石川県金沢市に集おう!
タイトル写真 カナザワ映画祭2024上映会場(金沢21世紀美術館シアター21)
取材・文:後藤健児
9月4日(水)より、石川県金沢市の金沢21世紀美術館シアター21でカナザワ映画祭2024が開幕した。「一般社団法人 映画の会」の代表理事・小野寺生哉が主催している本映画祭も今年で18回目。近年のメイン企画は一般公募の映画作品上映で、昨年度より海外からの応募も受け付けており、今年は海外作品を強化。応募作品335本の中から選ばれた41本が「Choice of Kanazawa」枠で上映される。初日となる9月4日は欧州や南米の映画を中心に上映。夢想家の探偵が奇怪な殺人事件を捜査する短編のアルゼンチン映画『ショールーム』は、オンラインQ&Aでカテリーナ・ディアス監督がデヴィッド・リンチやイタリアのジャーロからの影響を語るとおり、極彩色の美意識が炸裂する幻想スリラー。他にも、不条理世界を舞台に奇抜なデザインのクリーチャーがふんだんに登場するイタリア映画『複雑な形態』(ファビオ・ドルタ監督が上映後ビデオメッセージで伊藤潤二や駕籠真太郎への愛を語る)など、豊かなラインナップがそろい、国際映画祭の風格も漂ってきた。
9月5日以降も未知の映画が続々と上映され、一部の作品では監督が来日し、会場で観客とのQ&Aセッションも予定されている。9月7日(土)は日本の新人監督にフォーカスする「期待の新人監督」枠で、奥田悠介監督『いっそもう誰か俺を殺してくれ 人生なんか全部嘘っぱちじゃないか』、戸巻のぞみ&小泉京介監督『キルマゲドン』、北野陽太監督『女』、生地遊人監督『ニューマ』の4作品の上映が控えている。『キルマゲドン』は昨年末の学生残酷映画祭でグランプリを受賞した凶暴な血みどろ映画で筆者も衝撃を受けた。都内で見逃した人は金沢で是非。他の3作品も注目したく、筆者はどれも未見のため、期待して鑑賞に臨みたい。
さらにカナザワ映画祭開催期間中、竪町商店街振興組合が主催するタテマチ屋上映画祭2024がタテマチパーキング屋上で9月6日(金)と7日(土)に開催。なんと太っ腹の入場無料だ。大阪健太による製作・監督・脚本の怪談映画『団地の怪 第一部』が初お披露目され、さらに懐かし冒険ムービー『グーニーズ』も上映。野外で秋の夜風に吹かれながら映画を楽しもう。
カナザワ映画祭2024は、2024年9月4日(水)~8日(日)まで開催中。いまからでも遅くない、皆で金沢の地に集おう!
なお、授賞式を含めた全日程の詳細な映画祭レポートは、今後発売される月刊「映画秘宝」誌で報告予定だ。【本文敬称略】