【小人と僕:00話】一緒に何を探そうか
ベンチに腰かけていたのは
なんてことのない人間と
手のひらの大きさの小人だった
小人「僕さんは、何をしているんですか?」
僕 「僕は何もしていないをしてるんだよ。誰もいない公園で、雲を眺めたり、葉っぱの擦れる音を聞いたりして、皆の場所を独り占めして優越感に浸っていたんだ」
両肘を掛け、大きく空を見通した。
雲が多くて、たまに陽が差す程度の晴れの日だ。
僕 「小人さんは何をしていたんだい?」
小人「私は探し物を探していました』
僕 「探し物?」
小人「探し物を、探していま