かづらぎ栄依

古代史好きの古民家好き。 それが嵩じて伊勢外宮のお膝元に住んでいました。 大学は国文学…

かづらぎ栄依

古代史好きの古民家好き。 それが嵩じて伊勢外宮のお膝元に住んでいました。 大学は国文学科で万葉集界隈を専攻。 私的な歴史的考察をまとめていきます。 野望は文筆を仕事にすることです!

マガジン

  • 【コラム】神社仏閣古代史徒然

    古代史を独自に研究したり、 神社仏閣を参拝したり、 日々過ごす中で思ったことを書いています。 伊勢に住んでみての発見なども。

  • 【コダイ妄想】私的に古代史を考察&推理

    古代史について研究する中での気付きを元に 「本当はこうだったのでは?」という 勝手な推理を展開しています。 誇大妄想な古代への妄想です。 *可能な限り史実をベースにしていますが  文字通りの過大な解釈を多く含みますので  フィクションの一環としてお楽しみくださいませ。

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なぜ伊勢?

そもそも、なぜ私が伊勢に移住するに至ったか? これから伊勢及び古代史の考察をまとめていく前に、そのお話をしておこうと思います。 「自己紹介」でもお話しましたが、私は大学時代の卒論のテーマが伊勢絡みでして、初めて伊勢を訪れたのも学生時代、ゼミ合宿においてでした。 初めての伊勢神宮は両宮ともに、今のように参拝客が多くはなく、気圧されるくらいの凛とした静けさの中にありました。 「神さびる」とはこういうことか… そう思ったのを鮮明に覚えています。 それから8年ほどは伊勢を

    • 【取材旅行】豊浦宮と豊浦寺とその界隈

      「やっぱり暑すぎた…」このタイミング(9月半ば)しかタイミングが合わなかったとはいえ、暑さで体力を消耗し過ぎて観たいところをいくつ断念したでしょう? そんな状況下でも、ここは外せないと思ったのがこの豊浦宮跡です。 蘇我稲目の時代にはこの地に蘇我氏は住まいを持っていたようです。 日本史の教科書等でもお馴染みの「稲目が欽明天皇から仏像(百濟から伝来)を賜り、自宅に祀った」というエピソードがこの地です。 その後、疫病が流行ったのは異国の神を祀った祟りだとして、物部尾輿と中臣鎌子

      • 【取材旅行】甘樫丘

        何となく「甘樫丘の夕景が見たい」と旅程を組みながら思っていました。 少しだけ涼しくなってきたので、愛犬も散歩モードで共に丘に登ります。 丘は綺麗に整備されていてランニングを楽しむ人の姿もちらほら。 駐車場に車を停めるとそのすぐ上に「蘇我入鹿旧邸宅跡地」があります。 「ここ・・・かな?看板とか遺構もないけど」 その辺りと思われるのが上の写真です。 以前「蘇我氏は身の危険を感じていなかったのはその邸宅の位置取りからもわかる」という論文を読んだのですが(筆者失念)、 同行してい

        • 【取材旅行】山田寺跡

          今回の旅のテーマの一つは「蘇我氏」。 特にその邸宅や関連する場所を改めて確認したいと思ったのでした。 それぞれの距離感や、その立地などを体感してみたかった…のですが、 犬も歩けない程の酷暑の折、徒歩は諦めて車での移動となりました。 先ほどの飛鳥資料館を出て500mも離れていない位置に建っていた山田寺。 蘇我倉山田石川麻呂が建立し、完成させたのは孫の持統天皇…と伝わります。 大通り(124号・桜井明日香吉野線)は磐余道なのですね。 磐余道は阿倍山田道とも呼ばれ、海石榴市と飛

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        • 【コラム】神社仏閣古代史徒然
          5本
        • 【コダイ妄想】私的に古代史を考察&推理
          6本

        記事

          【取材旅行】奈良文化財研究所 飛鳥資料館

          今回は主に山田寺について知りたく、訪れたのがこちら… 奈良文化財研究所 飛鳥資料館九月半ばの残残暑の夏空の下、まずは広々とした庭に古代の復元石像たちがお出迎え。 この庭園までは入館料フリー(ただし犬は不可)。 ここだけでも見応えがあります!(ただし酷暑の元は危険)。 この有名な石人像…こうやって水が出てたの!?? ベルギーの小僧さんもびっくりですよね。 これは古代の迎賓館の目玉だったのでは…? 古代の人には魔法のようにも思えたのではないでしょうか? それにしてもそれを復

          【取材旅行】奈良文化財研究所 飛鳥資料館

          奈良・等禰神社【取材旅行2024】

          等禰神社(とみじんじゃ)奈良県桜井市主祭神 (上津尾社)…大日霊貴命(異説として饒速日命) 祭神 (下津尾社右殿)…八幡社(磐余明神 品陀和気命)   (下津尾社左殿)…春日社(高皇産霊神 天児屋根命) 創建 未詳(延喜式神明帳に記載あり) 社伝には、鳥見山に神武天皇が即位後(神武天皇4年)の春2月、高祖神及びに天津神を祀った場所である霊畤(まつりにわ)であると記載があります。 この祭祀が大嘗祭の初めであるとも考えられているそうです。 地元では「能登宮」と呼ばれていたとも

          奈良・等禰神社【取材旅行2024】

          取材旅行2024

          現在執筆中の小説の取材のため、奈良・大阪・滋賀に旅して来ました。 残暑が激しい中、犬連れの車中泊という体力勝負の旅となり、断念した場所もありましたが…。 忘れないうちに巡った場所について所感を記しておきたいと思います。 スケジュール1日目(関東出発~奈良) 等禰神社 奈良文化財研究所 飛鳥資料館 山田寺跡 甘樫丘 推古天皇豊浦宮跡 水落遺跡 二日目(奈良) 高鴨神社 葛城一言主神社 斉明天皇陵 曾我津比古神社 多神社 奈良文化財研究所 藤原宮跡資

          取材旅行2024

          「今年は沢山記事を書くぞ」なんて言いつつも、気付くと師走の足音が!!! 言い訳をすると…今年は古代史を題材にした小説を執筆していました。 私流の古代史の解釈を踏まえた歴史小説…のつもりですが、ファンタジー小説かも!?(笑) 推敲が終わりましたらどこかに発表しようとは思っています。

          「今年は沢山記事を書くぞ」なんて言いつつも、気付くと師走の足音が!!! 言い訳をすると…今年は古代史を題材にした小説を執筆していました。 私流の古代史の解釈を踏まえた歴史小説…のつもりですが、ファンタジー小説かも!?(笑) 推敲が終わりましたらどこかに発表しようとは思っています。

          皆様…旧正月も明け、改めてあけましておめでとうございます。 我が家は元旦早々コロナが襲来し、旧正月と共にようやく「明けた」という気分です。 改めて初詣に行き、去年は「八方ふさがり」だったと知りました!どうりで! 今年は沢山記事を書いていきたいです。宜しくお願い申し上げます。

          皆様…旧正月も明け、改めてあけましておめでとうございます。 我が家は元旦早々コロナが襲来し、旧正月と共にようやく「明けた」という気分です。 改めて初詣に行き、去年は「八方ふさがり」だったと知りました!どうりで! 今年は沢山記事を書いていきたいです。宜しくお願い申し上げます。

          【読書感想】「これであなたも歴史探偵!歴史資料調査入門」風煤社

          ((友人が本を出版したので、その感想を書きたいと思います)) この本を一文で言い表すとしたら… 『歴史好きが歴史マニアにステップアップするためのバイブル』 編者であり著者の一人である友人千枝先生が「マニアック」との某書評に頭を抱えておられたのだが、それは褒め言葉であると私は思った。 そして、いざ拝読してみて同じ感に至った。 「なるほど、コレはマニアックだ!」 1ページ目をめくるなりそう唸らずにはいられなかった。 新聞のコラム調に配分されたレイアウトに、新聞のコラム調

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          【コラム】安倍さん襲撃事件を古代史好きがセンチメンタルに思いを馳せるコト

          安倍晋三元総理が奈良・大和西大寺駅で襲撃され、 早くも二七日が来ようとしています。 大和西大寺駅と言えば、平城京のあった場所ですよね。 そしてその平城京遷都が決まった和銅元年(709年)に 造平城京司の長官に任命されたのが、阿部宿奈麻呂です。 阿部宿奈麻呂は阿部比羅夫の息子で、 阿部仲麻呂の伯父にあたる人です。 (諸説あり) 阿部仲麻呂といえば、遣唐使になり 「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出し月かも」 と詠んだことで有名ですが、 この仲麻呂が唐で『金烏玉兎集』

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          さきたま古墳公園・感想

          少々前ですが、GWにさきたま古墳公園に行って来ました。 東京生まれの東京育ちなのですが、 いかんせん関西方面に興味が多く… このコロナ禍の「関東を出るべからず」的な結界のおかげで 行くことが出来ました。 教科書にも載っている稲荷山古墳は「ここなのか!」という感動を得ましたし、 「埼玉」の由来にもなったという前玉神社の古墳の上に建つ佇まいなど 見所は沢山! ですが、その説明はあちこちに記されていると思いますので 今回は単純に全体の所感を述べたいと思います。 まずは… 広い

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          【コダイ妄想】「山」と「海」の国、それが日本!

          前回の記事で「海路」と「陸路」についてお話しましたが、 古代の日本は「海」と「陸」で全く違う文化だったと考えられます。 海は船を使い、九州から日本海側の航路と瀬戸内への航路、 機内を琵琶湖経由で川伝いに日本海側に抜ける路、 四国沿岸~紀伊半島から東国・上総方面への航路、 ざっくりその5パターンがあったと思われます。 これは、古事記において大国主(オオナムチ)が辿った道程であったり、 沖縄の貝を使った装飾品が北海道で見つかったり、 越国のヒスイが九州や朝鮮半島で見つかったり

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          古代東国論①千葉VS埼玉

          すっかりお久しぶりになってしまいました。 千葉・鹿島編を執筆するに辺り、掘れば掘る程に 深い深い思考の沼にはまりこみまして… なかなか浮上することが出来ずにおりました。 まだ、千葉・鹿島編をまとめるだけのエビデンスや思考のまとまりが得られないでおりますので 少々違ったところから切り込んでいきたいと思います。 それは「古代の東国の要は千葉か埼玉か」です。 思考の闇に飲まれている間に、初めてさきたま古墳群に行って参りました。 言わずもがなの古墳のメッカ埼玉~群馬エリア。 そ

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          千葉茨城古代史散歩

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