子供の純粋な心を揺さぶる怖い絵本【日本&海外】
正直、私は子供にとってトラウマになりそうな作品は苦手なのですが、注意喚起も兼ねて記事にします。もし書店や図書館などで手に取るようなことがあれば、前知識として知っておいても損はないかと…。
ちなみに、「恐怖を盾に子供に言うこと聞かせる系絵本」にも反対です。その時は多少の効果があったとしても子供は深く傷つくし、大人も慰めたり、トイレについて行かねばならないなどのタスクが発生するリスクが高いからです。
なおみ
谷川 俊太郎 文 沢渡 朔 写真
対象年齢…五、六歳くらいから
廃版ですが「恐怖系絵本」というジャンルがあれば金字塔的存在なので、ご興味があれば図書館でお借りください。
洋館を舞台に、日本人形と少女との交流が詩と写真で表現されています。実家にあって久しぶりに読みましたが、大人が読んでも不気味で怖かったです。
これは、長年世俗的に「日本人形=怖い」というイメージが固定化されているもので、本を作った人の意図ではないのですが、こちらは広く「怖い本」として認知されてしまった稀有な絵本かもしれません。そして計らずとも「怖いものみたさ」的に子供たちを惹きつけてしまう不思議な魅力があります。
それにしても日本人形からしたら良い迷惑ですよね。私は「あなたの知らない世界」やホラー漫画で日本人形の存在を知り、子供にとってはYouTubeのホラー系動画で出てくる怖い存在です。
前知識の無い小さな子供でも日本人形を怖いと思うかどうかについては、興味深いところではあります。
まわるよる
tupera tupera 作
対象年齢…四、五歳くらいから
大人気「しろくまのパンツ」や「ノージーのひらめき工房」で知られるツペラツペラさん。
初期の頃から「お化け」や「妖怪」をモチーフにした作品が多く、それらのほとんどは「愛らしい存在」として描かれているのですが、こちらはちょっと怖い終わり方をしています。面白いけど、オチがホラー風味ですのでご注意ください。
たべてあげる
ふくべ あきひろ 作 おおの こうへい 絵
対象年齢…五、六歳くらいから
出版社の紹介によると、「おもしろくて、こわーくて、クセになる食育エンターテイメント絵本。」だそうです。
雰囲気としては「笑うせえるすまん」や「銭天堂」的というか。幼い子は意味がわからず楽しむかもしれませんが…。
レビューによると、2歳児クラスに読み聞かせてから給食にする園があるとか!食育というか、恐怖で支配していて恐ろしいです。
読むのであれば、「怖さ」をエンタメ的に楽しめるようになった年長さん以降が良いでしょうね。
どこいったん
ジョン・クラッセン 作 長谷川 義史 訳
対象年齢…四、五歳くらいから
廃版ですが、有名な作品なので図書館にあると思います。
こちらの作品はアメリカでニューヨークタイムズ2011年絵本ベスト10に選出されています。シュールな展開がシンプルな言葉で綴られていて、想像力がかき立てられます。
作者さんは「意味がわかると怖い」系のお話をつくられる方で、いずれも長谷川さんが関西弁にソフトに翻訳されているのが日本でも人気の理由かもしれません。原著はもっと直接的な表現らしいので、一度読んでみたいと思っています。
おぞましいふたり
エドワード・ゴーリー 作
対象年齢…大人
こちらを以前、図書館の児童コーナーで面見せで置かれていたのを何気無く手にして借りたのですが、内容のグロテスクさに読んだことを激しく後悔するほどの作品でした(嫌な予感がしたので子供に渡す前に読んだ)。実話の事件をもとにした絵本です。
私は主体的に猟奇的なノンフィクションやミステリー小説などを読むことはあっても、「絵本」としてこういった作品には出会いたくないです。
繊細に描かれた絵はすごいけれど、ブラック・ユーモアや社会風刺の学習的題材とするならば、中学生からでしょうか。いや多感なティーンネージャーにも悪影響かもしれません。
本の存在自体は否定しないので、児童コーナーに置かず書庫で保管しておいて欲しいです…。
絵本としてジャンルに分けるとしたら完全に「大人向け絵本」ですね。
終わりに
「怖い絵本」と言ってもいろいろありますね!
私は極力どれもあまり読みたくないです。下の子が感受性豊かなので…。
ただ、ホラー耐性のあるお子さんにならホラー系はありかもしれません。もしくは小学校中・高学年なら大丈夫でしょう(「おぞましいふたり」は厳しいですが)。
ということで、ここまでお読みいただきありがとうございました!
また他の記事でお会いできれば幸いです。
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