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『もうじきたべられるぼく』(はせがわゆうじ/2022/中央公論新社)
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発売から2年。
じわじわ売れ続けロングセラーになり、現在多くの書店で平積みされている一冊です。
内容はタイトルの通り、雄の牛が「もうじき食べられる」前にお母さんに会うために、生まれ故郷を訪れる話です。
SNSでそのことを知った時は「なんてグロテスクな話なんだ…」と思いましたが、実際に読んでみると、徹底した擬人化により「もうじき食べられる」ことをリアルに感じることはありませんでした。
この雄牛はほぼ人間のように描かれています。
著者のはせがわさんが一番描きたかった部分は下記のインタビューで話されています。
TikTokの読み聞かせ動画が300万回再生!「泣ける」と話題の『もうじきたべられるぼく』が絵本になるまで
この作品は10年ほど前に描きました。絵本のなかに、子牛が幸せそうなお母さんの後ろ姿を眺めている、セリフのないシーンがあるのですが、あの絵が一番初めに頭に浮かんで。「これを描きたい」と思ったのです。「自分よりまず相手のことを思い、自分の気持ちよりも相手の幸せを最優先に考える」。(中略)こうした価値観のようなものを核にした絵本を作りたいな、と。
本作はその後「第7回未来屋えほん大賞」を受賞。
テーマが「食べられる僕」であり、解釈が難しい絵本だと思うので、この受賞にはすこし驚きました。
※長文の評論もございます😅
【メルマガ絵本沼】-決定的な4つ目のテーマ-『もうじきたべられるぼく』