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178点の行政書士試験結果に、2年経って思うこと「基礎知識編」#10
令和6年度試験からは「一般知識」が「基礎
知識」に変わりましたが、難易度が大きく
変わるほどのものではなかったようです。
1.行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令
行政書士試験には、「基礎知識」「基礎
法学」という科目があり、受験生からは、
・勉強範囲が広すぎる
・行政書士実務とは関係がない
などの声がsnsを中心に言われています。
そんな声も受けてなのか、令和6年度試験
では、「一般知識→基礎知識」に名称変更
され、「行政書士法等行政書士業務と
密接に関連する諸法令(行政書士法・戸籍
法・住民基本台帳法等)」が加わりました。
2.総合支援法の略し方は変・・・
実務においては、
・出入国管理及び難民認定法
・総合支援法(障害者の日常生活及び社会
生活を総合的に支援するための法律)
・風営法(風俗営業等の規制及び業務の
適正化等に関する法律)
なども押さえておく必要がありますし、
さらに細かい省令、条例にも目を配る必要も
あります。
建設業許可専門や車専門の行政書士として
活躍する場合、これらの法律については
学ぶ必要はありませんが、建設業許可
ならではの法律や条例については精通
しておく必要があるので、依頼を受ける
仕事内容によって、使う法律が変わると
いうことになります。
行政書士はできることが多く、満遍なく
知識を知っていることが必要なのにも
かかわらず、依頼によっては、深い知識が
必要になります。
行政書士試験では、「基礎知識」「基礎
法学」の範囲が広いのは、行政書士の
業務の広さを表し、行政法と民法のように
深く知っていなければ、実務はこなせない、
ということを表しているのかなと感じます。
3.いかに重要ではない論点を勉強しないか…
予備試験や司法書士試験を将来的に受験
予定の方、あるいは保険で行政書士試験を
受ける方々の「X」を拝見しても、「基礎
知識」で足切りだった、「基礎法学」は
難しすぎて解けなかった、という発信を
見たことがありません。
十分に対策をしていた、ということも
考えられますが、超難関資格受験予定者が
保険で取ろうとしている資格に対して、
時間を費やすとは思えません。
「基礎知識」は過去問を解くことで、傾向を
つかみ足切りを回避し、「基礎法学」に
ついては、過去問を解いただけなのでは
ないかと思っています。
行政法と民法のどちらかは、予備試験・
司法書士試験の重複科目にそれぞれ
なるので、行政書士試験の直前に、
重複科目ではない科目を勉強する形で
対応するのだと考えています。
行政書士試験は、範囲こそ広いですが、
重要なポイントをしっかりと押さえて
勉強をすれば、合格することが出来ます。
予備試験・司法書士試験組は、意図せず、
資格試験合格に必要な行動を実践して、
合格しているということなのだと思います。