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障がいについて知る【通学は命がけ 編】#11

車いすの学生にとって通学が
「命がけ」であってはならない
ことだと思います。


1.初めての『聴導犬』

前回の記事(#09、#10)に引き続き、
『だれもが安心して生活できる空間の
デザイン~当事者参画を学ぶin松山~』
について。

パネラーには、愛媛大学の太田教授も
登壇されていたのですが、今回初めて、
『聴導犬』を目にしました。

太田先生は、言葉も健常者とほとんど遜色が
ないくらい流暢にお話をされるため、一見
すると、耳が不自由なことは、周りからは
分からないので、『聴導犬』を連れている
とのことでした。

『盲導犬』に対して、なでたりすることは
あまり良くないこと、という知識だけは
かろうじて持っていたので、それと同様に、
接することにしました。


2.「合理的配慮が必要な学生」の受け入れが充実!

現在、愛媛大学では、
「合理的配慮が必要な学生」120名を
受け入れているそうです。

研究室の中では、可動式の設備を充実
させ、学生それぞれの障がいに応じて、
研究室をその都度レイアウトを変え、
勉学に励むことが出来る環境を整えて
いたり、コミュニケーションが苦手な
学生にも配慮した空間づくりをしている
研究室が準備されていることなどが、
人気の理由のようです。

ですが、受け入れにはいくつもの問題
(物理的バリア)を乗り越える必要が
あることを講演でお話して下さいました。

まず、愛媛大学には校門のすぐ側に
市内電車が止まるようになっていて、
学生にとっては非常にアクセスが
しやすい環境が整っていると言えます。

ですが、これは「健常者にとって」の
お話になります。


3.車いすで通学は、毎日、命がけ…

物理的バリアの1つに、電車の
待合場所が狭い
ことが挙げられます。

車いす1台分がぎりぎり乗り上げることが
出来るか、出来ないか、という幅しか
ありません。

健常者であってもすれ違う時には、避ける
必要があり、雨が降っているときには、
大きめの傘を普通に垂直にさしていたら、
電車に当たるだろう幅です。

車いすで通学するという事は、毎日、
命がけ
だということです。

鉄道会社にその旨を伝えて、すぐに
改善するのであれば、既に改善されて
いるはずなので、おそらく費用の面から
出来ないのかなと推測しますが、
何とかならないものかと思います。

結局そうなると、県外からの優秀な
生徒を受け入れることが出来ず、
お互いにとって不幸になる、という
お話でした。

学生にとって、行きたい大学があっても、
『物理的に不可能』という事態が、実際に
起こっていることを今回の機会に初めて
知ることができました。

改めて、今まで「普通」だと思っていた
ことは「普通」ではないことに気付か
されました。

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