#153 パワハラ司法書士と4年間も仕事…
「お前のような目をしたやつは
何をやっても成功しない」
「お前は周りに悪意をばらまいている」
上司だった司法書士の先生に言われた
言葉です。
辞めて正解だったなと思うのと同時に、
半世紀以上生きてきて、15歳も年下の
人間にかける言葉にしてはショボいなと。
このときには、まだ行政書士試験に合格
していないときだったので、単なる部下
である一般事務員に有資格者が放つ言葉
にしては横暴だなと…
厚生労働省の「あかるい職場応援団」の
HPにパワハラの定義が掲載されています。
上司の発言は、この①②③の3つともに
当てはまるので、パワハラに当たります。
一部音声の録音もあります。
但し書きのような文言にもある通り、
仕事上のことに対する罵りについては、
受け入れてきましたが、パワハラが
行われている現場では、業務上必要かつ
相当な範囲を超えたものと超えていない
ものとを混ぜて、高圧的に言葉を
浴びせられます。
1.4年もよく耐えた…
約4年間、司法書士事務所に勤務して
いました。
司法書士である所長1人、補助者5人、
経理1人という事務所。
給料は最低賃金+2割増しくらいです。
当時のハローワークの求人票には、
1ヵ月間の残業時間が約20時間になって
いたので、行政書士試験の勉強時間を
確保したいと思っていた私にとっては、
給料は若干のネックだったものの、
残業時間の短さだけは好条件といえる
ものでした。
採用も即日で決まり、本当に有難いなと
思っていましたが、その後に入ってくる方も
即日で採用していたところを見ると、特段、
何も考えていなかったのだなと後になって
気づきました。
2.徐々にパワハラっぷりが露呈…
市役所や支所、法務局、銀行には毎日
出向き、その合間に登記申請書類を
作成したりと、毎日忙しく過ごして
いました。
半年が過ぎたとき、1人の男性の方が
辞めました。
資格を取ったので、それを活かすため
独立されるとのこと。
さらに数か月後、1人の女性の方が
辞めました。
ありきたりな理由を周りには伝えていた
ようですが、辞める理由にしては弱いなと…
さらに数か月後、1人の男性の方が
辞めました。
隣の所長の部屋から、所長の
「勝手にせえや」という大声が聞こえて
きた直後、その怒鳴られた男性が
「今日で僕、辞めますので…」とボソッと
言って、事務的に5分くらいで引き継ぎを
行い、事務所から出ていき、そのまま
2度と顔を出すことはありませんでした。
それから約1年半後、1人の男性の方が
辞めています。
資格こそ取ってはいないものの、
独立するため辞めるとのこと。
3.毎年1人辞職…
後から聞いた話では、私が入社する
前の年にも、資格を取ってそれを活かし
独立するため、辞めた方がいたそうです。
小さな事務所なのに毎年1人辞めるって
どういうことなのか、と疑問に思ったまま
仕事を続けていましたが、人員は補充する
ものの未経験者しか採用されないので、
仕事量は異常に増え、内容も難しいものが
渡されるようになります。
素人が入社して1年半で司法書士と
同じ業務を任されるようになります。
裁量はなく、雑用としての遠距離の
市役所周りが定期的にあったりで、
毎日の残業時間が2~3時間になり、
正確性も落ち、勉強する時間は確保
したいので、睡眠時間を削る、という
悪循環に陥ります。
意外とキツイのが遠距離の市役所周り
でした。
1年間で走行距離が、軽く1万キロを
超えます。
プライベートで車の運転をあまりしない
ため、仕事だけで1万キロ走っていること
になります。
社用車は当然ありません。
そんな状態が数か月続いたときに、
冒頭の
「お前のような目をしたやつは
何をやっても成功しない」
「お前は周りに悪意をばらまいている」
という言葉を浴びせられました。
正直なところ、
「何を言っているのか分からない」
という感じでした。
そして、ある時に理解するのを諦め、
仕事を辞めるという決断に至りました。
4.最後に…
行政書士試験に限らず、何かの資格試験に
向けて勉強をしつつ仕事をしていると、
勉強時間の確保が本当に難しいなと
感じると思います。
睡眠時間を削ることは勉強の効率も
仕事の効率も下げることになるので、
あまりお勧めしません。
阻害している要因が上司などにあるので
あれば、そこから距離を取るというのは
選択肢に入れておいてよいと思います。
最近、○○ハラスメントがたくさん
あり過ぎて、覚えきれていないのですが、
パワーハラスメントだけは絶対に
撲滅すべきだと思っています。
加害者側は、意識的あるいは無意識的に
パワハラをしてきます。
録音、録画での対策をあらかじめ準備して
おくなどし、いつでも自分を守ることが
出来るようにしておかなければなりません。
精神的、金銭的に身動きが取れなくなって
からでは、本当に全く行動できなくなって
しまいます。
行政書士として、これからどのくらいの人を
支えることができるのか分かりませんが、
ほんの少しでも力になれればいいなと
思っています。