ワクワクする未来創りを。プロジェクトリーダー・榎本晋作と振り返る2022年の愛媛デジラボと、参加者への想い【インタビュー】
こんにちは!DX推進リーダーを育てるコミュニティ EHIME DIGITAL TRAINIG LAB 編集部(#愛媛デジラボ)の多葉田 愛です。
早いもので2022年も終わろうとしています。今回は「愛媛デジラボの2022年を振り返ろう」ということで、愛媛デジラボでプロジェクト統括・リーダーをされている榎本晋作さんと今年の愛媛デジラボの活動を振り返るとともに、今後コミュニティとして目指していることを伺いました。
愛媛デジラボを初めて知る方には私たちの活動を知っていただき、メンバーの皆さんには、2022年7月の活動開始から今までの学びを振り返る機会となれば嬉しいです。
▼「EHIME DIGITAL TRAINIG LAB」の概要については、以下のサイトをご覧ください!https://www.pref.ehime.jp/h12110/documents/leaderkensyubosyuyoukou.pdf
インプットとアウトプットを交互に行いながら、DX推進リーダーに必要な要素を学ぶ【2022年愛媛デジラボ振り返り】
- 今年の7月に始まったプロジェクトも、年が明ければあと2ヶ月ですね!改めて整理すると、今までにメンバーの皆さんが学ばれたことはどのような内容なのでしょうか?
榎本さん:愛媛デジラボでは今年の7月から動画学習や課題、メンバーとのオンラインディスカッションを始めとしたワークショップを通して企画の作成とブラッシュアップを繰り返し行うことで、DX推進リーダーに必要な要素の学習を進めてきました。
学習内容としては大きく分けると2つあり、1つは「デジタルツールの活用スキル」、もう1つは「DXにおける企画力」です。特に2つ目の企画力については、他のスクールやコミュニティではなかなか学べないものだったと思います。
DXにおける企画力とは、端的にいえば「日常のどのようなところに、どんなDXを用いて問題を解決するのか?」を考える力のことです。テクノロジーの種類や過去の事例を学習することはもちろん、そのプロセスであるデザインシンキングについても実践を通して学べる仕組みを整えて学習の機会を提供してきました。
- 「実践を通して」というお話もありましたが、デジラボの学習の特徴は動画学習を通じたインプットと、ワークショップを通じたアウトプットが交互にあることだと感じています。特にワークショップは普通のスクールにはあまりないプログラムかと思いますが、具体的にはどのような内容だったのでしょうか?
榎本さん:ワークショップは、頭に入れたDXの知識を活かす実践の場としての位置付けです。「デジタルツールの活用スキル」は動画でインプットし、ワークショップではそれを実践するとともに「チームでDXプロジェクトを創出する」という形で企画力を学びます。
例えば、最初のワークショップでは、解題解決に取り組むDX企画の選定をしたのですが、その際には事前の動画学習でインプットした「デザインシンキング」を用いて考えていただきました。
2月にはチームで創出したプロジェクトを発表する会があるので、メンバーは今まさに準備を重ねています。
- 榎本さんの中で、特に印象に残ったワークショップはありますか?
榎本さん:「大切な一人のために、最高の未来をつくる」というテーマで行ったオンラインワークショップですね。「miro」というデジタルツールを利用して、デザインシンキングを体感してもらいました。例えば下図のチームは、僕をペルソナとして、僕の一日を想定して「一日の中で、デジタルツールを活用することで改善できるところはどこか?」を考えています。
あとは、最初のオリエンテーションも印象に残っていますね。Google jam boardを使って理想の仮想シティ「愛媛県EHIME市」を作ろうという企画を行ったのですが、参加者の皆さんからの回答が想像の斜め上をいくワクワクしたものが多く、とても面白かったです。
- 「大切な人」や、参加者の皆さんにとってゆかりのある「愛媛」という土地に焦点を当ててワークの内容を組んでいるのも、DXを身近に感じられるポイントですね。
榎本さん:そこは強く意識した点です。“DX”という言葉は、馴染みのない人にとっては「自分とは関係ない」と感じたり「難しそう」と苦手意識を覚えてしまったりするような言葉だと思います。そこで必要なのは、DXを理論からわかりやすい形に落とし込み、デジタルツールの活用が日常のどのような問題を解決するのかを示すことです。DXが変革を起こす対象を「世の中」から「私」「家族」などの身近な存在に移すだけで、世界にはよりDXが広まり、HAPPYになるのではないかと考えています。
交流会やオフィスアワーを通じて、コミュニティの「横の繫がり」を強化する
- 動画学習とワークショップの他に、10月には「中間交流会」もありましたよね。
榎本さん:皆さんの仲が深まって欲しいという想いから、学習に対する感想や悩みを共有してもらったり雑談したりするような、自由な会話の場を設けました!
愛媛デジラボは「研修」ではなく「コミュニティ」を目指しているんです。僕は「DXは組織を横断することによって強化される」と考えていて、特に民間と市町・県庁という3タイプのアスリート(*榎本さんは戦闘力のあるビジネスパーソンのことをよく「アスリート」と表現されています)が集まっている愛媛デジラボでは、横のつながりによって生まれるコラボレーションの可能性は無限大ともいえます。
だからこそメンバーの皆さんには「その日その場所に集まる同席者」ではなく「仲間」になってもらいたいと思い、メンバーの仲を深めるための交流会を企画しました。「分科会」という、部活やサークルに近いものもありますよ!
- 確かにデジラボでの活動の様子を思い出すと、コミュニケーション機会がとても多かったように思えます。
榎本さん:メンバーの繋がりを作る活動としては「オフィスアワー」も秋から新たにスタートしました。元々は大学などで実施されている「生徒が教員とコミュニケーションを取る時間・場」を意味する用語なのですが、愛媛デジラボにおけるオフィスアワーは「オプション講座」という少し違う意味合いを持っています!
具体的にいえば、運営陣によるツールの使い方のようなテクニック論やDX事例に関する講座、海外のDX視察レポートなどですね。プラスαの知識が学べて、交流ができ、シナジーが生まれる......そんな機会です。
オフィスアワーの一番のメリットは、参加者が普段の講座よりもライトな気持ちで参加できること。ちょっとカフェに集まって勉強しよう!くらいの気持ちで気軽に学べる場所を作ることによって学習へのハードルを下げたいという意図があります。
ちなみに、これからは運営陣だけがオフィスアワーで講座を開講するのではなく、参加者の皆さんにも発表をしてもらう予定です。より相互的でフラットな学びがコミュニティ内に増えたら嬉しいですね!
メンバー同士の交流によって、DX知識も繫がりも強固なものに
- 2022年のデジラボが、さまざまな学習や交流の機会を設けてきたことが分かります!榎本さんから参加者の皆さんを見ていて、ここまでの成長や進化を感じる部分はありますか?
榎本さん:学びの面では、皆さんのDX知識は確実についてきたと感じています。ワークショップを見ていても思いますし、日々の雑談でも「詳しくなってる!」と感じることが多くあります。半年も経たないうちにここまでの成長が見られるのは、チーム学習や日々の交流によって一人では調べきれないDXの活用事例を知ったことや、周りの考えを柔軟に取り入れてきたことが影響しているのかもしれないですね。
そして何よりも嬉しい進化は、愛媛デジラボに「横のつながりが生まれてきていること」です。繰り返すようですが、私たちは愛媛デジラボを「コミュニティ」にしたいと考えているので、メンバー同士が個人的に遊びに行っていたり、自分の知らないところで新たな繋がりが生まれたりしていることが何よりの喜びなんです。
- 学びの面でも交流の面でも、参加者の皆さんが自発的に楽しまれているんですね...!2月には集大成となるプロジェクト発表会も予定しています。最後に、参加者の皆さんに期待することやメッセージをお聞かせください。
榎本さん:愛媛デジラボのメンバーには、やはり今後も組織を超えてどんどんと仲良くなってほしいですね。僕の理想とするコミュニティの状態は、デジタルの話に限らず「夢のある未来を個人が描き、その夢が有機的に結合していく世界感」を持っていることです。人と人が関わることで生まれる繋がりこそが、未来を作っていくと考えています。
無論、ここでいう「結合」は「まわりに合わせる」ということではありません。強い自己を持った上でまわりと交流し、最終的には「デジラボメンバー」というアイデンディティではなく、一人一人のオーセンティシィ(本来性)で繋がってほしいです。
発表に関しては「いかにも実現できそうなアイデア」ではなく「夢のあるアート思考なアイデア」が出てきてくれると嬉しいです!参加者の皆さんはこれまでにさまざまなDX知識を学び、知識がついた今は「実現性」や「予算」といった現実的な話にぶつかっている人も多いと思います。しかし、それでどんどん発想が小さくなっていくのは非常に勿体無いことです。
皆さんには最初から一貫して「ワクワクする未来創り」をしているということを忘れずに、最後の発表まで走り抜けてほしいと考えています。予定調和ではない個性的なアイデアが沢山溢れることを期待しています。
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「希望溢れる未来を創るためには、大きく描いて小さく実現していく必要がある」そう語ると同時に「とにかくメンバーが仲良くなって、楽しく活動してくれたら嬉しいですよね」と明るく話す榎本さんの姿に、2022年の愛媛デジラボが「学び」と「繫がり」に溢れていたことをヒシヒシと感じました。
#愛媛デジラボ noteでは、メンバーへのインタビューや活動の記録を発信中です。次回の更新もお楽しみに!