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「リーンマネジメントの教科書」読んでみた

リーンマネジメントの教科書 あなたのチームがスタートアップのように生まれ変わる [ 細野 真悟 ]

普段大企業と業務をすることが多いので、著者がリクルートという大企業でどのように新規事業を立ち上げて成功させたかが参考になると思い読んでみました。
気になったところを本書の内容を引用しつつまとめます。

リーンマネジメントとは?

企業を全体変革するようなマネジメント手法ではなく、小規模(チーム)単位でリーンスタートアップを実現する方法。

リーンスタートアップ
本格的なプロダクトを開発する前に、低コストで実験を行い、顧客の反応を見ながら「真のニーズ」を発見し、プロダクトの開発・改善を進めていく手法。

リーンマネジメントの教科書 あなたのチームがスタートアップのように生まれ変わる

「リーンマネジメント」と「一神教マネジメント」

「一神教マネジメント」とは、著者が作った造語で、経営者が考えた唯一の正解に向かって会社全体で向かっていけば良いとするマネジメントスタイルのこと。
不確実性が高い現代においては経営者の判断が誤っている可能性もあるので、このマネジメントスタイルだけでは対応するのが難しい。

2つのマネジメントスタイルを使い分ける

一神教マネジメントが悪いわけではなく、特性があるため、事業のフェーズによって使い分ける。

初期の創造フェーズ(0から1にする)→リーンマネジメント
創造後拡大するフェーズ(1から100にする)→一神教マネジメント

リーンマネジメントの進め方

実験フェーズ

  1. 伸びしろ探し

    1. データから構造を観る

    2. 自分でサービスを体験する

    3. 他業界の当たり前と比較する

    4. 今大事にしているものを否定してみる

  2. 課題仮説ツリー

    1. 項目だしは多くの人にヒアリングする

    2. MECE(ミーシー)

    3. データと観察力の両刀使い

  3. 打ち手・仮説

    1. グレーゾーンやタブーを狙う

    2. 課題と打ち手を1対1で考えない

    3. 世の中のさまざまな課題とソリューションの組み合わせを頭にいれる

  4. 実験・ABテスト

    1. 課題が確かに存在することを実証する

    2. 議論より実験

    3. クリエイティブなKPI設計

    4. 1人で複数案件を回す(リスク分散)

    5. 現場の協力者を待つ

「筋がいい」と判断できるものは次の「実装フェーズ」で経営陣に起案する。

実装フェーズ

  1. 本格実装設計

    1. 実験で見えたFACTや可能性で未来を描く

    2. 一気に全てを描かない

    3. 切り替えは〜すべき論でぶつからない

    4. 北風アプローチより太陽アプローチ

  2. 起案

    1. 事業のストーリーに合わせる

  3. 現場導入

    1. その打ち手を現場でどう生かすかを現場が主体になって考え実行するのを支援する(黒子に徹する)

100個の課題より1つのリスケストアサプション

リスリスケストアサプション=大前提となっている仮説 のこと

「やれるかどうか」の前に「やる意味があるかどうか」を考える。
課題を全て上げて一つづつ潰していっても、そもそもの大前提が間違っていたら意味がなくなってしまうという可能性がある。

バリデーションシートで管理する

バリデーションシート=リスケストアサプションを管理するシート のこと

※実際のシートは本書にて確認ください

撤退ラインを決める

実験フェーズでいくらぐらい予算をかけていいか判断するために、
「最大限ここまでのばす」という目標でなく、「撤退ライン」をチームで合意を取ることが大切。

最後に

私はUI/UXデザイナーなので、主に現場作業が多いですが、デザイナー観点で起案する際には本書の考え方が非常に参考になると思いました。
特に、小さく実験を行い、成果が出たらそれを元に決済者に提案するという流れが現実的で説得力があると思います。

本の最後におすすめ本コーナーがあったのでその中で気になるものがあれば読んでいき、ビジネス視点のインプットを深めていきたいと思います。


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