身体能力が低いバスケットプレーヤーの勝ち筋
バスケットのみならず、多くのスポーツでは身体能力の高さが自分を有利に導いてくれる。
逆に、身体能力が低いプレーヤーは、自分より身体能力の優る相手と同じことをしていても、上手くいかない。
勿論、少しでも身体能力を上げるために努力を重ねることは大切であるが、残酷なことに生まれ持った才能の差は存在する。
しかし、今までコーチとして携わってきた選手では、身体能力が高くなくても試合に出場し、活躍している選手はいた。
今回は、このような身体能力に恵まれない選手の戦い方について書いていく。
1.フィジカル強化
フィジカルという言葉の中に、身体能力の意味が含まれているかもしれないが、ここでいうフィジカルは、コンタクト、パワーの強さとする。
一瞬のスピード、ジャンプ力を大きく向上させるのはとても難しく、生まれ持った才能に左右されるが、パワー、コンタクトの強さは自分の努力次第で大きく向上させることができる。
体重を増やし、フィジカルでアドバンテージを取ることができると、それが1つの立派な武器になるし、自分のプレーに余裕、自信が生まれる。
また、フィジカルなプレーヤーと試合中コンタクトを繰り返していると、フィジカルに劣るプレーヤーは疲弊して、プレーの質が大きく下がってくる
スピード、ジャンプ力で敵わないなら、フィジカルで勝負できるよう鍛えよう。
2.駆け引き&状況判断
今のバスケットでは、トレンドが身体能力から駆け引きに変わってきたように感じる。
(ニコラ・ヨキッチ、ルカ・ドンチッチの影響?)
サッカーでも強い国とのフィジカルの差はかなり小さくなった為、判断スピードが勝敗を握るようになったと、JBAのキャンプで話があった。
(ヴィセラルトレーニングというのが有効らしい)
昨年のワールドカップを見ていても、ボールを持って能力任せにドリブルをついて攻めるシーンはほとんどなかった。
Pickから展開し、ボールを動かす中で、Close outを判断して攻める場面が多く見られた。
相手の嫌なプレーを狙い続けること、5人のどこのマッチアップと特性で攻める、守るか判断することが武器になる。
また、バスケットは連続的に試合が進んでいく。
・DFRebを取る。
・相手のDFの人数とOFの人数を見て、Primaryを出すか判断し、走る。
・マッチアップと特性を見てコールされたセットでスクリーンをかける。
・スクリーンをかけた後のリアクション
・ボールを受ける前に状況を見る
・受けた後の判断
・OFRebのルール
・TRDF
といったことが、断続的でなく、連続的に流れる。
試合に出られない選手は、1つをやって満足していることが多い。
この連続的な流れでの判断スピードを磨くことが大切だと感じる。
3.シュート力
バスケットがシュートを入れるスポーツである以上、シュートが入らないと厳しい。
シュートを打たないと相手に下がられ、スペーシングが難しくなってしまう。
まず下がっていたら打つが出来ることが、プレーの優先順位を明確にするし、その後の判断、プレーの選択肢を広げてくれる。
身体能力が低いなら、シュートを磨こう。