45歳定年制~人事制度は時間をかけて改革を
先般行われた、経済同友会の夏期セミナーでのサントリーホールディングス新浪社長の発言が物議を呼びました。
45歳定年?はぁ?
サントリーホールディングスの新浪剛史社長が9日、副代表幹事を務める経済同友会の夏季セミナーで「45歳定年制」を導入すべきだと提言したことを報じた。
新浪氏はアベノミクスについて「最低賃金の引き上げを中心に賃上げに取り組んだが、結果として企業の新陳代謝や労働移動が進まず、低成長に甘んじることになった」と総括。日本企業が企業価値を向上させるため、「45歳定年制」の導入によって、人材の流動化を進める必要があると述べた。
(スポーツ報知 2021年9月16日)
ここまで書かれている記事を見ていると(上記の部分は記事を切り取ってるので、詳細は記事をご覧いただければ)、この発言に対して、SNS上で新浪社長はフルボッコにあうわけです。まぁそうなるよな。
個人的にも、新浪さん、あんた45歳をとうに過ぎたから、そんなこと言えちゃったんじゃないんすか?って言いたくなりますが・・・w
後日、
「首切りをするという意味ではない。早い時期にスタートアップ企業に移るなどのオプションをつくるべきだ」
(スポーツ報知 2021年9月16日)
と釈明しています。
ぼくも45歳、まさに新浪社長が提唱する定年制の年齢です。
ぼくのような出来が悪くて扱いづらかった社員は真っ先にクビ候補だろうなとw
言いたいことはわかるけど・・・結局は企業は強者だから
まぁただ、新浪社長の意図してることはわかるんですよ。
わかるんですが、伝え方、いい方が(伝えベタなぼくから見ても)下手だったなと。
あと、個人的には60代以上の経営者が、我々現役世代(救心が提議している「責任世代」とも言いますか)を敵に回すような発言をしちゃったなと。
超氷河期に就職活動をしてから一貫して好景気を経験てない我々世代からは、新浪社長のようなバブルを謳歌してきた年代には言われたくないわと、特に反感買われて当然だと、ぼくは思うんです。
玉川氏は新浪氏の主張に「この話は企業側の論理であり、強者の論理ですよね」と指摘した。
(スポーツ報知 2021年9月16日)
会社と社員は、本当は対等であるべきはずなんですが、やはり今も企業は強者なんです。
会社が生涯面倒を見てくれる時代でもないのに、会社は社員に忠誠を誓わせる。
またほとんどの場合、上司や経営層が下の社員を評価するけど、逆をやってる会社は少ない。
だから今回の発言が反感を買われたと思うんです。
人事制度改革は簡単にできるものではない
また、玉川氏は
全体をそれに適用させるとなると、急に変わりましたってなったら困る人はいっぱい出てくると思います。仮にこれを導入するとなると、これから入る新入社員に対しては、それを適用するみたいな。少しずつ変わっていくっていう措置は必要なのかな。入る時に45歳で定年ですよって分かった上で入っているのであれば、それまでの20年以上で自分で準備ができることはありますから。
(スポーツ報知 2021年9月16日)
と提言もされています。
これですよ!
いきなり人事制度改革、大きな構造改革なんかしちゃったら、困る社員だらけになりますよ。
人生設計狂っちゃう社員も大勢出てくることでしょう。
それでかつて大手電機メーカーは失敗してますから。
まさに玉川氏がおっしゃるような、やるんであれば、たとえば(もう来年の新卒には間に合わないと思うんで)再来年4月入社の新卒からは、45歳定年を取り入れるんで、それ(45歳になる)までには準備しておいてね、と。
準備する側だって余裕を持って出来るでしょう。
また、今これが必要だから取り入れよう、やめよう、はもちろん必要なことなんですが、人事制度改革は、数年先を見据えてやっていく必要があると考えます。そんな簡単なもんじゃないんです。
なので、最新情報を取り入れながら、経営者、社員の声を聴き、計画や準備し、制度改革が円滑に進めていくように、ぼくもサポートしていきたいと思います。
E's Project
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