ドラマ正直不動産を解説します。第5話:内見そのまま契約ってできるもの?
第5話は、部下の月下のお父さんが家探しをするというもののでしたね。
競合のミネルヴァ不動産の物件を決めそうなり、内見その場で契約書に判を押そうとなったものの、慌てて止めて欠陥がないか調査することに。その結果、怪しいか所のフローリングをはがしてみたら、コンクリートが湿っており過去の水漏れが発覚し購入取りやめ、事なきを得たということに。
そんな話でしたが、実際の不動産売買の裏側として、そんなわけあるかいっっという点がいくつかありましたね。
家を買った方ならわかるかもしれませんが、これを踏まえて不動産購入がいかに消費者を保護しているのか、という点を抑えていきましょう。
不動産ないない
内見そのまま契約する
基本的には、不動産契約は、購入の意思が固まって購入申し込み→ローン審査を経て、契約日の決定。その契約までに契約書と重要事項説明書の作成を行います。
ドラマ中だと、ミネルヴァ不動産の売主物件だったため、契約書は早く作成できていたにせよ、ローン事前審査を待たずに契約をすることはありません。なぜなら、住宅ローンは事前審査→売買契約→本審査→承認という流れをとりますが、この本審査で仮に落ちてしまった場合、無条件で売買契約は解除できるという「ローン特約」条項が契約書には盛り込まれています。そこには、どの銀行でローンを組む予定かという内容まで記載することが一般的なので、ますますローン審査前に契約するというのは難しいです。
マンション内で契約する
これは決してできないという話ではないんですが、やらないことが多いです。なぜなら、今回ミネルヴァ不動産が所有している物件の販売の場合、クーリングオフの権利が発生します。クーリングオフとは、高額な買い物において、購入者の心変わりによって購入の取りやめを一定期間認めるものですが、条件があります。それは、その不動産会社の店舗や販売所以外で契約した場合がそれにあたります。また売り物ののマンションは販売所には当たりません。そのため、不要なトラブルを避けるためにも、不動産会社側は、まず店舗で契約をすることが一般的ですね。
おまけ
コンクリにフローリング直貼り
これはまぁ絶対ではないんですが、劇中、フローリングをはがしたらすぐにコンクリートが出てくる表現でしたね。
これは「直貼り」といってコンクリートにクッションのついたフローリングを張っている形ですが、今マンションタワーマンションなので、地下張りはまぁ少ないです。多くは2重床といってコンクリートと床の間に空洞があり、そこに水道管などを通すことで将来のメンテナンスやリフォーム・リノベーションのしやすさが生まれたりします。
とうことで、不動産の購入申し込み・契約のシーンはどんな家族でもドラマチックなもので、またスケジュールもタイトなのでバタバタと過ぎ去るものですが、このように意図しない契約とならないように予防線が張られているものなのです。
よい買い物ができるよう、ぜひよいエージェントと出会ってみてください。
それではまた
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