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紫陽花と言えば!いや、君ではないだろ…
紫陽花と言えば、その情景に最も合う存在を
挙げるなら、誰しもがそのイメージするのは
永遠の定番コンビ、蝸牛(カタツムリ)だろう。
以前の記事にも載せたものではあるが、私の
大好きな陶芸家の宮川香山先生の作にもある
『蝸牛』という作品。
同氏の作品は、その生き物があたかも陶器の中
今にも動き出しそうなほどにリアルに再現され
立体造形の素晴らしさと、生命の瞬間をまるで
切り取ったかの様な作品が並ぶ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147381842/picture_pc_bfee03ebe5efc56f929f3c1932d8caac.png?width=1200)
なので、私は紫陽花を撮影する時には、相棒で
あるカタツムリが出現する雨の中がいいものと
思っている。
残念ながら、この日は曇天である。カタツムリ
は居てくれたら嬉しいなと思いながらその姿を
探す。
おっ、パシャリ!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147382340/picture_pc_c81b0b1ebf6edc21871ac5b9777e5c59.png?width=1200)
思いっきりVサインを掲げて出現下さったのは
カタツムリならぬ、ナメクジ君である。
その上、もの凄いドヤ顔での登場に、殻なしの
カタツムリのつもりで写真撮影。いや、違う…
やはり、君ではないのだ…
それに神戸市立森林植物園には、多くの方々が
訪れており、その姿を見た途端にキイーーーと
奇声を上げて塩を振り翳してくるガーデナーも
いるやも知れない。
悪いことは言わないから、早くお逃げなさい。
ツンツンと指先で逃げる様に促したのであるが
突然の他の乱入者もステージに上がる。
コカマキリ、君でもないのよ…
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147386055/picture_pc_d233994c6cdd923b6a81a334679982b9.png?width=1200)
アジサイの葉の上に揃う二匹の生きもの。実戦
を交えないもの同士の図式である。
コカマキリを追ってたら、ナメクジは舞台から
消えてしまい、代わってコカマキリの足元には
小さなアリが…。カマキリのカマは下へと振り
下ろすものにはなっていないので、これらにも
利害関係は生じない。コカマキリが天敵からの
襲撃で身体のパーツを落とした時だけ、アリは
有り難くそれを頂く事となる。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147386238/picture_pc_bcadfae04fe332ac1ec49c3b8fc7d47a.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147386235/picture_pc_51b5398d62a2e4ed07a8651dc5c05562.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147386237/picture_pc_b0567de00cc1771f02239834fe5508d0.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147386236/picture_pc_69ee4dbe896a58273bb9eb668c7c4b80.png?width=1200)
さて、ここで問題である。
蝸牛(カタツムリ)は、紫陽花(アジサイ)に
何故いるのであろうか?
アジサイという植物そのものは、全草が有毒の
植物となっていて、その葉や花に虫食いなどが
生じず美しいままの姿が保たれてるのはそれが
理由となる。唯一、コガネムシの仲間にはその
毒が効かない種類もあり、周辺に可食可能な葉
がない時にはアジサイの葉を無惨に食い荒らす。
もしくは葉切蜂(ハキリバチ)が、アジサイの
花を切り取って巣作りにするなどの被害もある。
カタツムリやナメクジは、アジサイの葉を実食
したらば、彼らは死に至る。アジサイの花や葉
に含まれている有毒成分は、青酸配糖体となり
これを食べた場合は、体内でこの青酸配糖体と
酵素が反応して、遊離した青酸毒となり彼らを
死に至らしめる。
なので、カタツムリを捕まえて、飼おうとして
アジサイの葉をケージ内に入れたとて、猛毒の
食材ゆえカタツムリには迷惑な話となるのだ。
ナメクジとて同じである。
では、アジサイの葉にカタツムリが出てきたり
するのは何なのか?前述の通り、カタツムリは
有毒なアジサイの花も葉も食べず、そこにつく
藻類を食しているものと考えられているもの。
また、カタツムリが雨天以外は身体を乾燥から
守るために、止まって待機状態をするためには
紫陽花の分厚く頑丈な葉は都合が良いのである。
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