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タヌキモ 『華道未生流展』で出会った植物たち



狸藻 (タヌキモ)

シソ目、タヌキモ科、タヌキモ属に分類される
水生または湿生の食虫植物である。日本を含む
世界各地に分布、水中や湿地で生きる植物。


この食虫植物は水中に藻屑の様な細かい枝葉を
伸ばしている植物で、葉の先には小さな袋状の
『捕虫嚢』(ホチュウノウ)というトラップが
備わっており、周辺を泳ぎ回る微小な水生昆虫
やプランクトンなどが、このトラップの感覚毛
に触れる事がトリガーとなり、トラップ発動し
その袋が急速に開いて、水ごとその獲物を捕え
袋は閉じて水だけを排水して、獲物を圧縮して
押し潰してしまい、その養分を吸収するもの。


食虫植物の種類は、ウツボカズラ、サラセニア、
ハエトリソウ、ムシトリスミレ、モウセンゴケ、
など色々あるものだが、捕獲率や捕獲可動効率
では、他の追従を許さない程、タヌキモのそれ
は最も優れているものである。


それを立証するのは、タヌキモの入った水槽に
ミジンコを入れてやれば、翌日には全滅してる
程なのだといい、とても捕獲効率が良い。私は
ミジンコを飼ってた事もあるので、そんな残酷
な事はしないのだけれど…


タヌキモのこの名前は、恐ろしいこのトラップ
のカタチがタヌキの尾に似ている事からの由来
である。


さて、今回のメインの内容は、タヌキモという
植物のトラップの凄さを解説する為ではない。
殆ど、完璧に解説してしまってはいるのだが…


これは『華道未生流展2023』での事であり
1年前に遡る。北浜の道修町に華道未生流会が
があり、一般人も無料で見学できるとの事から
入らせていただき、いけばな作品を楽しく見学
させて頂いた時に、家元であられる和田高甫氏
の作品に目が止まる。


一般の人なら誰も知らないであろう、ましてや
華道に携わっておられる植物の達人の方々でも
タヌキモと云う植物は知らない方も多かろう。


そもそもが小さい植物なのである。それが凛と
黄花をつけて美しく咲き、光り輝いている姿に
私は感動した。

この植物が、生花の花材になるのかと…
竹を縦に半分に割り、その中に水が入っていて
藻状の葉と茎が茂る中に、すっくと立ち上がる
その姿、美しいではないか。


と、家元ご本人がその場に現れて、私は思った
ままを言葉にした。家元は嬉しいですねと云い
私にお名刺をくださったのである。

そして、2024年にも、お家元はまた新たな
花材を活けられておられて、これもまた私には
楽しいひとときとなった。そちらの花材に関し
先の記事のお楽しみにとしておこう。



和名 狸藻 (タヌキモ)
洋名 ブラッダーウォート
   (BLADDERWORT)
学名 ウトリキュラリア
   (UTRICULA
分類 シソ目、タヌキモ科、タヌキモ属
種類 多年生植物
   水生植物
   食虫植物
草丈 10〜20cm
開花 7〜9月
花色 黄
花径 7〜9mm
原産 世界中
言葉 水辺の暮らし
   揺れる思い
   秘められた恋
撮影 華道未生流会館(華道未生流展2023)

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