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ヌートリア 服部緑地の池にて目撃

ヌートリア (NUTRIA)


齧歯目、ヌートリア科、ヌートリア属の
哺乳類で、大型の水生ネズミとなる。


日本には第二次世界大戦の軍服用毛皮用にと
フランスから持ってきた生物で、この戦争に
『勝利』を我が帝国軍にと目指す日本帝国軍は
この生き物に語呂合せで『沼狸』(ショウリ)
と名付けた。


その身体は、濃い茶色の毛皮で覆われており
歯はオレンジ色で、これは鉄分を含んでいる
ことからそんな色。川に生息する大型ネズミ
のカテゴリーとなる。


毛皮は柔らかいが品質も悪くて取れ高も良く
はなかった為、粗悪な毛皮と罵られたのだ。
川辺のホテイアオイなど水生植物の茎や葉、
淡水に生息する貝類、果ては農作物も食べる
事から害獣指定にまでもされた。特定外来種
で生態系に関わる被害防止法に於いての指定
第一次種に挙げられている。


見た目では、よくカピバラとも混同されるが
カピバラは、優しく温厚で人懐っこい性格で
ペット向きの動物であり、ずんぐりむっくり
とした全長1m程の大きさにまで育つもので
毛皮はベージュ色で、体毛は剛毛で手触りは
とても悪いものであり、毛皮などには全くの
不向きな生き物である。食性は水際のイネ科
植物のみを食べる。カピバラは動物園などの
ふれあいコーナーでも子供たちから人気者で
私もこの動物と遊んだものである。


一方、今回の記事の主役ののヌートリアはと
いうと、とてもふれあいコーナーにおける様
な動物ではなく、その凶暴な性格で噛み付く
習性を持っていて、人に全く慣れない生物。
50cmの大きさで毛皮は濃い茶、その姿は
大型のネズミ型で、あのネズミ類特有の尻尾
が苦手だという人も少なくないのである。


ヌートリアも好きで日本に来たわけでもなく
勝手に連れてきておいて、在来生物の生態系
を壊す悪者なんてレッテルを貼られて本当は
とっても、可哀想な生き物なのである。


ヌートリアは一夫一婦制の生き物、コロニー
は家族で構成される。だから、写真の三匹は
夫婦と子供なのだろう。仲睦まじく水辺にて
水生植物を食んでいる姿であり、その姿には
私はほっこりしたのである。


ミシシッピアカミミガメ、アメリカザリガニ
もそうだが、昔の人が勝手な都合や一攫千金
を夢見て勝手に連れてきたのが何より悪い。


私にはどの生き物も、ひとつの命としてしか
捉えることはできず、彼らにも幸せに生きて
欲しい気持ちの方が勝るのである。




和名 沼狸 (ショウリ)
洋名 ヌートリア (NUTRIA)
   コイプ (COYPU)
学名 マイオカストル コイプス
   (MYOCASTOR COYPUS)
分類 齧歯目、ヤマアラシ型亜目、
   ヌートリア科、ヌートリア属、
   ヌートリア種
種類 哺乳類
体長 頭胴体 40〜60cm
   尾長 30〜45cm
体重 5〜9kg
食性 水生植物の葉や地下茎、淡水生巻貝、
   農作物
備考 害獣指定
   (地域により、駆除報奨金制あり)
撮影 2024年11月23日
場所 服部緑地公園内の池

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