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寒葵


寒葵 (カンアオイ)


コショウ目、ウマノスズクサ科、カンアオイ属


大地に張り付いた様に生える植物。


その葉に浮かび上がった紋様の美しい事から
割烹、寿司屋、旅館などの庭に植えられるもの。


以前の記事では六甲高山植物園のものを掲載し
なぞなぞ形式で終わらせたが、今回はこの植物
の受粉協力者についての解説を行なっていく。


それでなくとも葉の位置も低いカンアオイだが
花はその葉よりもさらに低い位置に咲くもの。


花蜜大好きトリオの、ハチ、アブ、チョウには
この植物の地味な花は認識はされない。彼らは
花に当たった赤外線の反射パターンで花蜜への
誘導サインを視認して蜜を得る。カンアオイの
この地味な花は赤外線により生み出される反射
パターンはない。ハチアブチョウは受粉協力者
ではない事がこれで分かった。


この植物の受粉協力者は、地虫のメンバー達と
なる。トビムシ、ダンゴムシ、ヤスデ、で有り
彼らは花の開口部からズンズンと奥に入って
花粉を食べまくるので有る。それでは受粉協力
にならないじゃん、となるところだが、これの
花粉量はとても多いものであり、これら地虫の
食事タイムこそが受粉協力につながるもの。

と、これを撮影したのは以前にも記事にて紹介
した北山都市緑化植物公園内にある美しき日本
庭園の北山山荘である。

結構な雨が降っているからこそのこの日に私は
植物園にいた。前日の関ヶ原の5時間走破より
疲労感が残る身体だったが、雨天はそれなりに
味のある撮影が出来るものもある。それと桜の
原種10種特集をこの春には出来る事なら完成
させたい、などの思惑もあったからである。

そんな大雨の中ゆえ、植物園の中には殆ど人の
姿はなかったが、北山山荘の中でご婦人方から
花の名を尋ねられて、サンシュユ、トサミズキ
の名をそれぞれ告げた事をきっかけにして山荘
の中を共に巡りながら植物を楽しむ時間となり
私自身にも、とても有意義な時間となった。


植物散策の時間はあっという間に流れていって
このカンアオイという植物の花とその生態など
も楽しく解説をしたのであった。


植物園などは一人で楽しむのも良いのだけれど
それへの好奇心に溢れている方々とこんな風に
歩みながら共に楽しむ時間も格別なもの。逆に
女性ならではの視点から教わることも沢山あり
有意義な時間であった。お二人の女性の方々と
また、この場で違う季節に一緒に散策できたら
楽しかろうと連絡を取りあう事となった。




和名 姫寒葵 (ヒメカンアオイ)
洋名 ワイルド ジンジャー
   (WILD GINGER)
学名 アサラム ファウリエイ
   (ASARUM FAURIEI VAR. TAKAOI)
分類 コショウ目、ウマノスズクサ科、
   カンアオイ属
種類 多年生植物
草丈 10cm
開花 春
花色 暗紫
花径 2cm
原産 日本(石川県、富山県)
言葉 秘められた恋
撮影 北山都市緑化植物公園、北山山荘にて

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