虫取撫子

虫取撫子 （ムシトリナデシコ）


ナデシコ科、マンテマ属、の多年生草本

ヨーロッパ原産の美しい花を咲かせる植物、
日本へは鑑賞目的として江戸時代に渡来。


名称にある通り、この植物は小型の虫を
捕えるものであるが、食虫植物とは異なる
性質で捕らえた虫を消化吸収する器官等は
備わっていない。

その代わりに備わってるのは子虫ホイホイ
の機能である。葉の裏から茎部の表面へと
帯状に粘液を出しており、このネバネバに
捕らえられた虫は動く事が出来なくなる。


ツツジ類にも見られる様に花蜜を吸い受粉
活動に寄与する飛来昆虫類が花に来るのは
ウェルカムであるが、地面からやってくる
葉を食い荒したりするもの、受粉には一切
寄与をせずに蜜だけを頂くちゃっかり虫類
などを『動くな！』と活動停止させるもの、
ゲームの世界の呪文『死の宣告』でもある。

美しく可愛い花であるが、これもまた現代
に生き残ってきたこの植物の生存する為に
備わっている機能である。

この花は京都の四条の路地裏に生えていた。
零れ種が風に飛ばされて自生したものだろう。

和名　虫取撫子 （ムシトリナデシコ）
　　　蝿取撫子 （ハエトリナデシコ）
　　　虫取花 （ムシトリバナ）
　　　小町草 （コマチソウ）
洋名　スィート ウィリアム キャッチフライ
　　　（SWEET WILLIAM CATCHFLY）
学名　シレーネ アルメリア
　　　（SILENE ARMERIA）
分類　ナデシコ目、ナデシコ科、マンテマ属
　　　ムシトリナデシコ種
種類　多年生植物
草丈　３０〜６０ｃｍ
開花　地５〜６月
花色　桃色
花径　１ｃｍ
花弁　５片
原産　欧州
渡来　江戸時代　（観賞用として）
言葉　しつこさ
撮影　京都四条の路地裏

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