伯刺西爾梯梧

伯刺西爾梯梧 （ブラジルデイゴ）


マメ科、デイゴ属の落葉低木の植物。


このデイゴは、ブラジル南部〜東部を原産の
固定種。なのでブラジルの名前が付いている
ものである。


采配梯梧（サイハイデイゴ）の別名ももつ。
采配は戦国の時代に大将が部下の兵達を指揮
する為の柄となる棒に、厚紙等を細く切った
もので房を作ったものが付いたのを振り回す
アレだか、似てなくもないが、似てもない。


花の形は写真の通りで、ペンシルロケット型
多段式全方位ミサイルシステムみたいなのが
とても美しい。


この梯梧（デイゴ）という植物は実は非常に
ややこしく、同じ属性にありながらも自生地
により、同じ種類にありながら、花のカタチ
は全く違う事である。だが、逆にそれこそが
面白い。ダーウィンの進化論にもあるのだが
その土地により同じ種類の生物が形態も食性
も変わるのが、ガラパゴス諸島でのフィンチ
という鳥に絞っての研究となる。


木ノ実を食べる可愛い天使の様なフィンチと
他の鳥の背後から鋭い嘴で傷をつけその出血
を啜る悪魔の様なフィンチが、有名であるが
その位、風土や気候差により植物は別物へと
進化していくというのを具現化したのがこの
デイゴと言えるのである。


今回のブラジル版デイゴの学名はエリスリナ
スペシオザ （ERYTHRINA SPECIOSA）。
エリスリナはギリシャ語で『赤』を表して
スペシオザは『鮮やか』の意味となる。


前のアメリカ版はエリスリナクリスタガリー
（ERYTHRINA CRISTA-GALLI）の学名の
エリスリナは同じで、クリスタガリーとは
『鶏の鶏冠 （トサカ） 』を意味している。


沖縄版はまだ現物は見てないがカタチは違い
コレも早く紹介できたらなと思っている。


赤い色だけ共通であるが、ここまでカタチが
違ってて属性が一緒なのは楽しい。それゆえ
昔の人は植物の属性を特定する時の足枷にも
なったものである。


でも…、だからこそ探求するのは面白かった
とも想像ができるのである。私自身も昔の人
が辿ってきた様に、植物の属性特定ポイント
を自身の目でも見極めたい気持ちがある。
それが花だけでなく、葉や枝や幹、種などに
その答えが隠されてて、その正体を確かめて
いきたいのである。

和名　伯刺西爾梯梧 （ブラジルデイゴ）
　　　采配梯梧 （サイハイデイゴ）
洋名　スカーレット ドンベヤ
　　　（SCARLET DOMBEYA）
学名　エリスリナ スペシオサ
　　　（ERYTHRINA SPECIOSA）
分類　マメ目、マメ科、デイゴ属
種類　落葉高木
草丈　３ｍ
開花　夏〜秋
花色　赤
花寸　５０ｃｍ
原産　ブラジル南東部
言葉　夢
撮影　咲くやこの花館

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